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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

予知夢

作者: しゃけふね
掲載日:2014/12/06

テーマは「身近にある危険」です。


『今月の目標。寝坊しない』


 起きたらまず目に入る文字。ただ天井に殴り書きにされているのだ。他人から見たら只の嫌がらせにしか見えない。

 時計を見たら10時を過ぎていた。完全に寝坊である。

 窓を開けた。今日は雨だ。ジメジメとした外気が部屋にまで充満しているようだ。

 そのまま洗面所に向かう。鏡に写し出されたのはボサボサの髪の毛。それに隈の多い男の顔。髭は中途半端に伸びフケが落ちる。

 そんな何時もの自分にため息をつく。彼は無職だった。寝坊しないと目標にした過去はどっか行った。今あるのは週二回ハローワークに通う只のおっさんだ。しかしそれも今は出来ない。今はとことん家に引きこもる。勿論生きるためだ。外に出たらたちまち騒ぎの的だ。

 我ながら有名になったなと苦笑する。


「すいませーん」


 玄関から声がする。月一回送られてくる実家からの食料ではないはず。じゃあ何だ?

 恐る恐るドアを開けた。自分に向けられたのは真っ黒な拳銃。ああ、しまった。と思う内に銃声が響く。見事に鉛玉は眉間を突き抜けた。

 鬼ごっこもこれまでか。思わず笑った。自分の運命に。


「脱獄犯、射殺。繰り返す。脱獄犯、射殺」


 薄れかけた意識にそんな声が聞こえた。

 ………気がした。


 はっ、と目をさます。夢かと呟くと、天井には『今月の目標 上司には敬語』の文字があった。

 彼はほっと息を吐く。そして洗面所に向かった。


 彼の名前は中村啓介。二年後自分の勤めていた会社で大量虐殺事件を起こし、死刑確定の判決を言い渡される。そして、その3ヶ月後に脱獄。その後東京都内で五年も潜伏していたことが判明。場所を突き止めた新井巡査がその場で射殺。しかし、人は中村死刑主が死んだことよりも、五年間潜伏していたことに恐怖したと言う………。














フィクションです。実際にはこのような事件は起きておりません。

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