組織と竜と限界突破について
本日、一話目の投稿です。
やっぱり、場所が変わる話は書きづらいですね。
「………遅い」
俺は非常に苛立っていた。
部長に集合場所に指定されたカフェの店先で待つこと一時間。あの人たちは時間をルーズしすぎていると思う。いいよな。もうキレてもいいよな?
なんて考えてると、ドアベルが鳴って部長と白星が店に入ってきた。
「ごめん~。待った?」
「待ちましたよ。あんなアバウトな説明から場所を探し当てて一時間待ちましたよ!」
「そ、そんな怒らないでよ……」
くっ!負けてなるものか!!いくら涙目で首を傾げていてたとしても……。
「許しません」
「チッ」
チッ!?今この人舌打ちした!?まさか、可愛らしくすれば何でも許されると思っていたのか!
「ところで、部長と白星は今まで何してたんですか?」
部長は頬を掻きながら………。
「私ん家で一緒に0○7を見てたんだよ!」
疲れた。激しくツッコミたいが、ここまでいくとツッコミを入れる力さえ残ってないぞ。
「まぁ。落ち着いて」
「ぎゃぁあああああああ!?さらりと肩を叩くように目を潰すな!!」
見えなかった。俺の目を潰した白星の指が全くもって見えなかった。
俺の目が少しずつ光を取り戻したところで店を出ると、部長が辺りをキョロキョロ見渡していた。
「どうしたんですか部長?」
「竜が見当たらないんだけど……。知らない?」
「部長たちは一緒じゃなかったんですか?」
「部長の家には私しか行ってない。てっきり紅道と一緒だと私たちは思ってたけど?」
「みんな~!遅れてごめん」
この声は、竜さ―――
「んんんんんんっ!?何でそんなにボロボロ何ですか!?」
目の前に現れた一つ上の先輩は何故か着ていた洋服がボロボロに、さらには泥が付いてたりしていた。
「いや、ちょっと組織のやつと、……コケちゃいました」
無理だぜ!この状況を無視するのは無理だぜ!!組織って何なんすか、しかも誤魔化せてねぇ―――――――――!!
「へ、へぇ、ソウナンダ」
ダメだ。部長も無視できてない。へたに口笛吹こうとして、ヒューヒュー息が漏れてる。白星はどうなんだ?
奴なら大丈夫と思い、白星の方を見ると――――
「ひゅ、ひゅ、ひゅー」
部長と同じように口笛吹いてたけど、こう、もう少し表情出せよ。
とにもかくにもこうして休日の活動は開始だ。
「活動っても何するんですか?」
「ん?何って決まってるじゃない!悪魔退治よ!」
「どこの青○エクソシストさんですか!!」
「部長。柚木をからかわないでやってくださいよ。神龍を呼び出すんでしたよね?」
「神龍!?なにを集めるつもり!?ドラゴン○ール⁉︎」
「ハルに姫華ちゃんもからかうのはそこまでにしてあげなよ。あんまりおイタがすぎるとスク水にしちゃうぞ~」
「「うん。わかったからヤメる」」
「あっという間に謝りましたね」
「そ、そうだね。あれ、どうしてだろう。水がしょっぱいな」
そう言って頬を拭う竜さんに誰も同情なんてしない。
とりあえず気になるのは、
「結局は何をするんですか?
」
「しょうがないなぁ~。今から私たちが行うのはパトロールなのだ!!」
両手を腰に当ててエッヘンと言う部長。
しかし、パトロールと言われても……もっと具体的に言ってもらわないと分からないので白星に聞いてみた。
「まぁ、部長が言ってることに間違えは無いわよ。理由としては、うちの学校の生徒が休日にトラブルに巻き込まれたりしないようにする。ってもんだけど、実際は部長の暇潰しよ」
「あぁ~。確かにあの人いつも偉そうにしてるから素直に言えないのかもな。で、具体的にはこれから何すんだ?」
「わかんない。私たちも集まって~、って言われただけだから。いつもは買い物とかなんだけど……」
二人して考え込む白星と俺。
すると竜さんが、呼ばれてるよと教えてくれた。
「みんな~。早くはやく!こっちこっち!!」
ぴょんぴょん跳び跳ねてる姿にキュンとくるのはしょうがないな。うん。しょうがない。
「今日の目的はこれよ」
そう言って部長が指差した先にある看板にはこんなことが書かれてあった。
〈商店街主催。年に一度のミスコン!今年から始まったこのコンテスト。男性でも出場可。メイク道具や服の貸し出しもあります。〉
帰ろう。全力で走ろう。部長が「ちょっと!?待ちなさい~」とか言ってるけど、そんなことは知らない。たった一回でいい。俺の足よ、ウサインボ○トを越えろぉぉおおおおおおお!!!!
課題なのがあるので、二話目を更新出来るか未定です。
感想や評価をくれると感激して踊り出します。