光速の韋駄天と駅前に集合
二話目の登校です!
翌朝。いつもより早く目が覚めてしまった俺は、簡単な朝食を摂って散歩に出た。
今日は土曜日なので学校はなく、お掃除部も部長の方針で休める時こそ休むのよ!ということなので完全な休みだ。
「あっ、ここの景色って昔とあんまり変わってないんだな」
家の近くの小さな丘のある公園。昔はよくこの公園で遊んだんだよな。あの時はガキ大将にいじめられてた女の子を助けたりしたっけ……
「あれって……」
「ふっ。犬ころごときがこの【光速の韋駄天】と呼ばれた桃園春菜にかなうとでも思って」
あっ。犬が我慢できずに走った。
「ちょと待ちなさいよ!待って~!待って……」
あ~。犬が公園から出てって部長が涙目に……。でも声をかけると、面倒なことになると本能が叫んでる。ここはさりげなく家に帰ろう。
「あっ。ユーくんだ」
「人違いです!!」
走れ俺の足!限界を越えろぉぉおおおおお!!
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「ふっ。やっぱり私は光速の韋駄天にふさわしいわ」
「悔しいけど流石は部長。子供並みの元気さですね」
この部長。子供っぽいと思ってたけど本当に子供だ。よくいるよな、こういうしつこいの。体力には自信あったのに。
「何かムカつくけど、まぁいいわ。その代わり罰ゲームはきちんと受けてもらうわよ!!」
「えっ!?何なんですかそのルール。俺は知りませんよ!」
「ぶつぶつ言わない!さぁ、お昼前には用意して駅前に集合よ。後の二人には私から連絡するからね。後、これは部長命令で絶対に遅刻しないでよね!じゃあね~」
一方的に言うだけ言った部長はすごい速さで走ってった。あっ、転けた。
とりあえず家に帰るか。
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とりあえず午後になった。着替えて家を出たが………駅前のどこに集合するかがわからない。駅と言ってもそこそこ大きいのだ。地元の人間でも迷うってのに、どうやらあのお子様はそこら辺のことを全く理解していない様子だ。 とにかく、白星にでも電話するか、
「もしもし?」
『誰ダ、オ前?コノ女ノ仲間カ?ダッタラワレワレハ許サナイイ!ホワイトスターノ仲間ハ皆殺シダ!!』
………うん。あれだな、間違い電話ってやつだな。ホワイトスターって白星って訳せるけど知らねぇ。知ったことじゃないよな!?
次は竜さんに電話だ。
「もしもし?」
『オ前ハゴンノ仲間、』
ブチッ
………なんだよこれ!?二人ともなにやってんだよぉぉおおおおおおおお!!
こうなれば最終手段の部長に電話をかけるか。
「ぶ、部長?」
『もしもしユーくん?どうしたの?』
よかった。部長はどうやらマトモなようだ。他の二人みたいになってたらどうしようかと思ったけど、この人だったらそんな心配もないな。
「いやですね。さっき昼前に集合って言ってたじゃないですか、あれって駅のどこに集合すればいいんですか?」
………パンパンパンッ!!
『えっとね。駅前の、わぁ!こっちに流れ弾が!!ゴメン!とりあえず駅の近くのカフェで待ってて!』
ツーツーツー。
周りには人はいないよな?まずは大きく息を吸って、吐いて。また大きく吸って、叫ぶ。
「あんたもかぁぁあああああああああああああああああああっ!!!!」
以下がでしたか?
毎度のことですが、タイトルが難産です。
いっそのこと、数字だけにしようかとおもうこともあるんですが、なんか味気ないかなーって思います。
もしよければ、感想下さい