幼なじみは強かった
本日二話目です!
さて、今の俺がするべきことはたった一つ。
そう、それは情報の整理だ。簡潔にこの三分間であったことをまとめよう。
・久々に会った幼なじみに声をかける。→よし。問題ない。
・声のかけ方が悪かったため、無視される。→一応ここも問題なし。
・周囲の目が気になっているのでは?と考える。→ふむふむ。気配りができている。
・「俺と付き合ってくれ」と発言する。→ここだぁぁああああああああああっ !!
馬鹿か!俺は馬鹿なのか!?しかもよりによって白星に……。しかも俺とって、これじゃあまるで告白みたいじゃん!
絶対に、「なに言ってんのあんた?」って言われるじゃんか!
「いいわよ別に」
「そうだよな、普通はそうなるよな…………は?」
「「「「「はぁああああああっ⁉︎」」」」」
白星の衝撃的発言にクラス全員からの総ツッコミ。でも、一番驚いてるのは俺だ!
「ここじゃあちょっと話づらいからついてきて」
「へっ?あ、あぁ」
間抜けな返事を返した俺は白星と共に教室を出た。
三歩前を歩く白星について行きながら、俺は考える。
浮かれるな俺。大抵こんなのはドッキリの類いに決まってる。期待するだけ無駄なはずだ。
「どうしたの?何か困ったような顔して」
立ち止まった白星が頭に?マークを浮かべていた。
どうやら、目的地に着いたらしい。ここは新校舎の裏かみたいだな。
「いや、何でもねぇよ」
「そう、ならいいわ」
「なぁ、どうしてこんな所まで来たんだ?もう直ぐ一時限目が始まると思うんだが」
詳しくは覚えてないが、あと三分ぐらいで一時限目が始まってしまう。
白星は、ポツリと呟くように言った。
「出来るだけ人目につきたくなかったから」
人目につきたくないだって?恥ずかしいからか?もしかして、本当に俺に脈ありなのか⁉︎
なんて調子に乗りかけてると、白星がまた呟いた。
「だって、物騒だから」
えっ?っと疑問を口にしようと思った瞬間、
ドスッ!
っという音がその場に響いた。
「がっ!?っくぐぐぐ」
一瞬、何があったかわからなかったが、どうやら今の音は俺の体から出たようだ。
あまりの痛みで膝を地面に着く。
一体何があったんだ!?
白星の方を見ると腰を落として左足を少し後ろにさげ、右手を真っ直ぐ突き出した構えを保っていた。
ーーーー正拳突き!?
どうして三年ぶりに会った幼なじみからの正拳突きを受けなきゃいけないんだ……。
様々な疑問が頭をよぎった。だが、それまでだった。
何故なら俺は意識を失ったからだ。
プルルルルル ピッ
「もしもし」
『ハイハイ。竜さんだよ?』
「すいません。使えそうなのを捕まえて、新校舎裏に置いとくのでよろしくお願いします」
『えっ?ちょと、それってどういう(プツッ)』
「さて、どれぐらい使えるかな?」
さてさて、肝心のお掃除ですが、もう少しででますよ。