春、第二の高校生活
ハーレム思想の勇者日記が進んでないのに、どうして私は新連載を始めたのでしょうか?
季節は春、満開だった桜が少しずつ散っていく頃。
今日、俺の第二の高校生活ももうすぐ始まる。
どうして第二の高校生活かと言うと、それはこの俺、紅道 柚木が前の学校で問題を起こしたために新しい学校に転入することになったからだ。
まぁ、自慢できることでじゃないんだけどな。新しい学校の制服を着て通学路を歩いている。
何にしても、新しい高校生活を精一杯楽しもうと思うのだが、如何せん周りの目が気になるな……
「おい、アイツ見ろよ。でけぇー」
「まじだ。でっけ~」
「ねぇねぇ、見てよあの人。目付き悪くない?」
「もう、早く行こうよ。目が合ったら何されるかわかんないよ」
俺の近くにいた連中がそんなことをいいながら離れていく。
我ながらそれもそうだろなと思ったりする。
180センチを軽く越えてるガッチリした体。
子供供が見たらすぐに泣き出した凶悪な人相。
こんな歩く危険人物みたいなやつにからんでくる物好きなんて不良かヤクザのみなさんぐらいで、ほとんどいないだろ。実体験だからわかる。
そんなことを思ってるうちに俺は新しい学び舎である桜第一高校の校門を通った。
一応、進学校とはなっているがあまり頭のよろしくない俺でも編入試験を合格したから大したことはないのかもな。
さて、この学校にはどんな奴らがいるんだろうかと期待を抱きながら俺は下足室に向かって足を進めた。
♦︎
「次に転校生を紹介する。入りなさい」
少しだけ緊張しながら教室に入る。二年五組。それが俺の転入したクラスだった。
「彼は紅道柚木君だ。二年の五月という中途半端な時期から転入してきたが皆、仲良くしてやってくれ」
担任の教師からの紹介がある。俺にいいイメージがないのか内容がほとんどない簡素なものだ。
パッと教室内を見渡す。どうやらこのクラスには変なやつはいないようで安心した。
前の学校にはリーゼント頭にスキンヘッド、のやつもいた。流石は進学校というだけのことがある。
それでもまぁ、俺を見る目は朝の奴らと一緒だけどな。
「それじゃあ、紅道はあそこの席についてくれ」
そう言って担任が指差したのは、教室の窓側の一番奥の席だった。とりあえず、俺は鞄を持って担任に指差された席に座る。
すると、何人かの男子生徒が珍しげにこっちを見てくるが、目が合うと全員気まずそうな顔をして目をそらす。俺にとってはいつも道りの反応だと思う。
「えぇー、最近は物騒な話なんかもあるようだから、下校するなら複数人で行動するように。あと、二時限目と六時限目が入れ替えになってるから気をつけろよ。以上だ」
担任の教師が諸連絡をして教室を出ると、俺を避けるように友達との会話を始めた。流石にこんな俺に話しかける物好きはいるわけないか。
「ねぇ、ちょっと君」
いや一人いた。誰だこの軽そうなやつは。
俺に話しかけてきた奴の顔を見る。フサッっとした髪にどこか間の抜けたような顔にメガネをかけてる。なんか、こんな感じの動物を見たことあるぞ。ビーバーだっけな。
「僕さ、新聞部の佐藤 進っていうんだけどさ、紅道君って菊岡高校の【***】だよね?」
「あぁ、そうだけど……よく知ってるな」
いきなり、前の学校での通り名を言われたので、少し警戒する。もしかして前にあったことがあるのか?
「いやいや、そんなに警戒しないでよ〜。新聞部って仕事柄、色んな情報が来るだけなんだってば。にしても、本当に転校してきたんだ」
「まぁ、ちょっと訳ありでな。佐藤って言ったっけな? できれば前の学校の事はあまり話さないでくれないか」
「うん、いいよ。まぁ、前の学校でのことなんて広まっても良いことないもんね」
素直に納得してくれたようで良かった。菊岡での事はあまり人に知られたくない。自分でも思い出したくないことだ。
「ところで、突然だけどちょっとアンケートに答えてくれるかい?」
アンケート? 転校初日に何のアンケートをされるのかと思っていると、佐藤は机の中から写真のついた紙をおもむろに取り出した。
「題して【あなたが選ぶミス・桜高は⁉︎】です」
「はぁ?」
いかがでしたでしょうか?この作品を書いたのが、中学生の時でして、可笑しな表現や言葉足らずな表現があると思いますので、感想や評価をどしどしください!
さて、幼馴染はいつ出で来るのやら…