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帰り道、なし
「さっき上から水が落ちてきた。あれお前か?」
「あ、あれ。そう。点滴の奴」
「へぇ。いいのか?」
「大丈夫。栄養のや・・・」
「ちげぇよ。サエコは夜は布団までめくるぞ」
嘘やん!!と叫ぶと溢に睨まれた。ごめん。と謝って溢の隣に座った
「お前がやったそれ、昔俺もやった」
だから、バレるぞ。と小説に目を向けながら溢は呟いた。なんでお前、やっちゃってんの?アホじゃん。バカじゃん。おまっ、マジで、そうゆうことは先に言えよ
「今から戻ればまだ間に合うぞ。ナースステーションの前は一番最後だ」
「まじで!?お前物知りだな!!」
「お前と同じ事を経験しただけだよ」
「な、なるほどね」
「サエコ、鬼だぞ」
ち、ちょ、ちょっと寒くなってきたから部屋に帰るわ。と溢に言って壁に向かう
が、これは無理だ。窓しかない。登って帰れば良いとか思ってたけど、無理だ
「か、帰り道とか」
「自分で探せ」
ですよねー
おれ、きょう死ぬわ