脱走計画パート1
まぁ、めんどくさいことはしないで下さいね。と釘を刺してさえこちゃんは出て行った
のはもう何時間も前。マジで釘、刺されるかと思った
でも、ごめりんこ。さえこちゃん。俺、ダメって言われるとやりたくなっちゃう子なんだよ。でも、死にたくないから、バレないようにやるねん
窓に目を向ければもう暗い。既に消灯時間は過ぎた。だが、普通に正面から出ることは出来ない。何故なら、ナースステーションが目の前にあるからです。何故ならナースステーションが目の前にあるからです。本当、これ大事。大声でもう一度言いたい位大事
「ふー、やりますか」
ばさっと毛布を捲り上げてそこに服を詰め込んでいく。が、服だけじゃ足りひんかったんで、他のもの、ありとあらゆる物を人型になるように詰め込んだ
・・・完璧だ
そして、点滴をぶち抜いて、点滴の中身を窓の外にドバァっと捨てた。大丈夫。俺、チキンハートだから話はちゃんと聞いてた。これは、手術するときに麻酔するじゃん?そん時になんも胃に入ってないようにしなきゃ・・・説明めんどくさいな。まあ、栄養が何とかってやつだから大丈夫
そして、点滴の針を抜いて布団の中にしまい込んだ。そして窓を開けて少し後ろへと後退した
「なんか、泥棒してるみたい」
タタッと助走をつけて窓の外に飛び出した