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居心地



「ぅあーあ」


欠伸を一つしてみた。なんてね、一つどころかさっきから暇すぎて欠伸しかしてないからね


グルッと部屋を見渡しても誰も居ない。当たり前じゃん。ここ個室。俺んち、なんちゃって金持ちだから。親父、社長なの。超どうでもいいけど。死ぬほどどうでもいいけど


「ひーまー」


あんね、これ、言い忘れてたけど俺、初日から脱走したら見張りついちゃったの。この部屋誰も居ないように見えてドア開けたら監視の目がギラギラ光ってんの。ナースステーションから一番近い部屋に入院してんの。これ、親父には内緒。めんどくさいことになるから


でも俺、良いこと思いついちった 


「高田 郁美さん点滴換えに来ましたよ」

「あ、さえこちゃーん」


さえこちゃんね、ナースさんなんだけど、ヤバいんよ。俺、脱走したとき凄い勢いで走って追っかけてきたの。やばいマジで。俺のチキンハート砕けた。般若より怖かった。あの顔ならゴッドさえも倒せるよ。瞬殺だねきっと


なるべく長時間見張りたいのか、ゆっくりと点滴を換えるさえこちゃん。そんなに心配しなくてももうバレないようにやるから大丈夫だって


「あなたで脱走したの二人目ですよ」

「え、俺の他にもいちゃうの?」

「えぇ、何回も」

「へ、へぇ」


じろりと鋭い目を向けられて少しぎくっとする。ふらっと窓の外を見て何となくごまかした。ゴッドさえも倒せるあの顔を思い出して心拍数がめちゃくちゃ早まった

さえこちゃん、目線だけで俺を殺す気だ。間違いない。だって俺もう死んじゃいそうチキンハートがふっちり逝っちゃいそう


「まぁあの子は頭がいいから苦戦したけど、あなたは大丈夫そうですね」


え、ナニそれどういう意味?ほめ言葉?




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