第六話
凄い"世界の全ては神すらも知らない"のネタバレがあります。
ご注意ください。
あと、最後にちょっとしたお知らせがあります。
第六話
取り合えず、戦闘が始まっている (アクセラレータのせいで敵は一人も入ることもなく、魔法も効いてないけど)のにも関わらず、
土下座して謝っているレウス団長達の誤解を解くことにした。
「いやいや!?俺は最高神じゃないから!!ただの筆頭中級神だって!?だから、土下座は止めて!?てか、反撃しないで良いのか!?」
しかし、俺がそう言うとレウス団長達は不思議そうな顔をしてこちらを見上げながら問いかけてきた。
(土下座は止めてと言ったのに、完全スルーして土下座しながら。)
「で、ですが、概念に干渉できるというのは、最高神と一部の神力の強い方の特権ですよ…?
せめてでも、最上級神様程の神力を持っていないと概念には干渉できないんですが…。
それに、カエデ様が今おっしゃった、"神の絶対一方通行"という能力を私達は聞いたことがありません。
私達が聞いたことがあるのは、
"神の絶対服従"、
"神の電子分解構築"
"神の概念消却"、
"神の時空世界制御"、
"神の色彩隷属"、
"神の無機物・有機物変換"
"神の概念力場操作"
位ですよ?なので、必然的にカエデ様は未確認な能力を使用しているということになります。
なので、我達は新しく最高神様になられたが、まだ公表していないので知られないがために
筆頭中級神様に変装していらっしゃった最高神様だと思ったのですが…?
違いましたか?」
…うん、長ったらしい説明ありがとう、レウス団長さん。
その事を説明すらせず、"ヘルプ"にも書いていなかったクレルドは後でしめるとして…
でもね… その前にお前達 (目の前で土下座してる騎士団長含めた四人)に言いたいことがある…
バッーーーーーーーーン!!!!
カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!ドォーーーーーーン!
「俺の発言の後半半分をスルーして、さらにそんなこと説明している余裕
あったら、お前らもあいつらに反撃しろよ!?てか、命令がないから、ちょっと困ってるじゃないか!?
折角こっちには被害がでないようにしてあるのに!!こっちからは攻撃できるんだぞ!?」
「…っ!?わっ、忘れてました!!すみません!今すぐ反撃に出ます!!
カ、カエデ様はおできになれるようなら、その"神の絶対一方通行"というものを出来るだけ長時間展開して下さい。お前達!行くぞ!」
「「「はい!」」」
そう言うと、彼ら四人は直ぐに走り去っていった。
…今まで、忘れてたって…
それで良いのか、シュタイルベルグ騎士団…
……………………………………あれ?
…今思ったけど、俺が行って戦闘の援護 (という名の一方的蹂躙)したら、ここの公爵に恩売れるんじゃね?
…よし、今すぐ行って、あいつらを生け贄にしよう。
「…さてと、行きますか…何を使おうかな?」
黒い笑顔を顔に張り付けながら、俺は座標移動を使い、
自分が展開している障壁の中でも、一番攻撃を"逆転"させている座標に移動をおこなった。
俺が座標移動をして移動した場所…
そこは―――――
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公爵side…
「…なぜだ…?何故、攻撃が防がれている…?」
グレゼルフ達は、執務室の窓から、ウェルダンド公国軍の魔術攻撃や、こちらに向かってくる兵達が跳ね返されているのを呆然と眺めていた。
グレゼルフがそう言うと、隣でそれまであらゆる攻撃を跳ね返していた様を見ていたバルトロメオがポツリとこう言った。
「あれは、何らかの物が当たればそれを跳ね返す、魔法…いや、あのような魔法は聞いたことがない…能力ですかな?」
リラクスが、それに反応した。
「初めて聞く能力ですね…。では、能力の使用者は、どのような方でしょう?展開の仕方からして、此方の味方のようですが。」
「そうですね…使用者は………なんだ!!これは!?」
リラクスの言葉を受け、バルトロメオが使用者の逆算を行うと、彼は絶句した。
その様子を見て、グレゼルフが訊ねた。
「どうした…?バルトロメオ?使用者はどのような者だ?」
「…使用者はカエデ筆頭中級神様です。ですが、私が驚いたのはそれではありません。
私が驚いたのは、その能力の式です。
全く、逆算できないのに加えて、見たことの無い魔法式や術式で構築されており、更には能力名すらわかりません。」
それを聞いて、今度はグレゼルフとリラクスが絶句する番だった。
side out…
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ラーズセンドside
第一世界ラーズセンドの中心に位置する、巨大な塔"バベルス"とそれを中心に広がっているラーズセンド唯一の国、
ラーズセンド世界統括合衆国は、国そのものが巨大な難攻不落の要塞である。
理由は多々あるが、大きな理由は三つだ。
まず第一は"円形街道隔壁"である。
バベルスを中心に等間隔に円状に広がっている何十、何百の円形街道は、常時展開している72の隔壁を除き、
他の全ては緊急時には地面が盛り上がり、高さ50メートルの隔壁ができる。
更にはその隔壁からはあらゆる物理的、魔術的などのあらゆる干渉を遮断する隔膜が出ており、球形状に囲っている。
…想像して欲しい。最高神のみが破ることができる隔膜と隔壁がいくつもの円形の街道から伸び、地中と空中に何十、何百の球形状の壁を張っている様を…。
攻め込む方から見れば、正しく難攻不落の国家であろう。
これが、ラーズセンドが難攻不落である理由の第一に"円形街道隔壁"が挙げられる理由だ。
第二には、バベルスが存在することである。
バベルスは、国家としての要塞の中にある、更に堅牢な要塞である。
何故ならば、バベルスでは約7000極 人が約8不可思議年間生きられる食料や物資を備蓄しており、
ラーズセンド世界統括合衆国民の全人口の約500倍の人員(現在の全ての世界の全人口の約32倍)が避難できる世界達の中継場所のひとつでもあり、
あらゆる分野の兵器が最新から最古まで相当数搭載されており、
あらゆる情報(全ての文化、歴史、人物など)を記憶しているスーパーコンピューターが50台以上もあり、
更には最高神でも破るのに苦労する隔膜を五つも有しているからである。
因みに、全世界中で一番堅牢な要塞である。(当然w)
そして最後に、最高神達が居ることである。
なぜなら最高神は、全ての世界に共通する抑止力であるからだ。
なぜ、抑止力であるかは語らなくても大丈夫だろう…。
で、その件の最高神達は、今ある会議室にて話し合っていた。
「…ふん…珍しいなこんなにクレルドが入れ込むとは。」
そういったのは、最高神の序列第二位の白鞘 劉輔だ。
統括軍の黒い軍服を着ており、その容姿はクレルドと同じく百人中百人がカッコイイと言うほどに整っている。
「そうやな。確かに珍しいなぁ~。ここまでクレルドが入れ込むとかめっちゃ珍しいやん。」
「そうね。でも、それだけ入れ込むまで実力があるのかしら?」
それに関西弁で答えたのは、序列第五位、垣村 帝督だ。
(公にしているなまえは偽名で、偽名はノルマンディー・ファルト・テイトゥールという)
因みに彼はくすんだ金髪で赤っぽいシャツと白衣を着ており、容姿はどこぞのスクールの未元物質
と、どこぞの朽木家当主の千本桜使いさんを足した感じで、パッと見はどこかの医者のような風貌をしている。
もう一人は、序列第四位、霊法院 亰伽だ。
黒いローブを着ているが、フードは被っておらずその綺麗な容姿が見えている。
顔は十字教の最大主教と通称ショタコンのグループの座標移動
を足したような容姿だった。
それに対し、劉輔は苦笑しながら答えた。
「いや、実力はお墨付きだ。それもとびきりのな。」
「どういうことか我には全く理解できんのじゃが?」
それに対して聞いたのは、序列第三位、ラスナムス・ユラルテ・タルディアート・ベネディクトだ。
黒いビジネススーツにコートをプラスしたようなたけの長い独特なスーツを着て、茶色の杖を持っている。
「実はな、あいつは―――――――なんだよ。」
「「「はぁっ!?」」」
劉輔がそう言うと、他の三名は絶句した。
それから暫くたってから、いち早く回復した帝督が言った。
「…まあ、そりゃあ実力は申し分無いわな…逆に実力が無かったらそれこそビックリするわ。なんたって、―――――――やからな。ちゃうか?」
「「…………」」
帝督が言葉を発したことにより、放心状態から回復したベネディクトと亰伽は帝督の言葉に無言で首肯した。
「ふぅ…確かに驚くよな?
俺も最初に聞いたときはお前達みたいに絶句したぜ…
ま、期待しようぜ。力を得た、―――――――がどういう風に動くか…」
劉輔は今座っている丸い大机の中心に出来た円形の画面を覗きながら言った。
「なあ、野川 楓?」
そこにはレウス騎士団長達と話している楓が写し出されていた。
最高神のチート能力の効果はあと少したったらわかります。
まあ、一部の物はわかるでしょうが…
あ、あと今回のネタ説明~
座標移動…とある学園都市のレベル4の暗部所属ショタコン大能力者。個人的に結構好きなキャラ。
垣村帝督…言わずと知れた、冷蔵庫型工場長。垣村の能力が本家の未元物質ににていたので名前をパクりました。
この小説では脳を三分割された工場長にはならないのであしからず。
因みに性格は青髪ピアスが標準、本気になると本家の垣根さんが出てきます。
お知らせですが、能力を募集します。
神の能力でも、人の能力でもどちらでも良いです。なにか案がありましたら、
能力名と効果を書いて感想かメッセージに書いていただければ嬉しいです。
では、雷龍でした。