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第四話

第四話


気がつくと、俺達は演習場らしき場所に立っていた。


「(ふーん。これが移動魔法か。案外便利だな)では、公爵の所へ案内してくれるか?」

「はい!了解いたしました!只今案内いたします!

お前たちは休んでおけ!

楓様、こちらです。」

俺がそういうと、レウス団長は他の人達に休むように指示し、俺の前に立ち先導してくれた。



…しかし、すぐにシュタイルベルグ公爵に会うことは叶わなかった。

何故なら…



「て、敵襲!敵襲!

ウ、ウェルダンド公国だー!!!ウェルダンド公国軍が攻めてきたぞー!!!」

「なっ!?楓様!早くこちらへ!公爵様のところへ向かいましょう!

おい!お前ら、移動しながら詳しく話せ!さあ、楓様お早……」


パシュッ!!バンッ!ドォーーーーーーーーーン!!……


何故なら、ウェルダンド公国がシュタイルベルグ公爵邸を襲撃したからだ。





--------------------------------------------------

公爵side


シュタイルベルグ公爵領は、ブドウなどの栽培が有名で、ワインなども名産品のひとつであり、

その味は遠く、ヌルメンガード帝国からもワインを求めて商人が来るほどの美味しさである。

更には海が領土の東側に広がっているため、海に面したグレンジスト領府

(都道府県でいう県庁所在地のような場所)での交易も盛んである。

そんな豊かな大地を統べるシュタイルベルグ公爵家は、代々シュタイナー公国で重要な役職に就いてきた。

文では宰相や国王秘書、財務相等を。

武では近衛騎士団長や反乱や内乱時の総司令官等を歴任し、

更には王家と血縁関係があったため国王を三人も輩出した名家中の名家である。


そして、今グレンジスト領府の雄大な大海原を望む丘の上に位置するシュタイルベルグ公爵邸本邸の執務室で豪奢な椅子に座っている男…

いや、青年は、その名家の歴史の中でも、

初代当主のグレゼルフとこの男の父親である十七代目当主、ニルバースに並び立つような名声を若干21歳で得た天才だ。


その青年の名前は、

第十八代シュタイルベルグ公爵家当主


シュタイルベルグ・イル・グレゼルフ


初代当主と同じ名前を冠する、天才である。

この青年は、後に楓と他の者達と共にこの世界…フェランデスだけではなく、多くの世界を巻き込んだ出来事に巻き込まれていく。


そんな彼は執務室の執務机に座って領内の治安状況の報告書を読んで…

…いなかった…


「お〜い。リラちゃぁぁん?お茶淹れてくれなぁ〜い〜?」

「その前にその報告書を片付けて下さい。第一、まだお茶は残っているでしょう!?」


…冷却せよ、コールス…

「…もう冷めちゃったぁ〜早く新しいの淹れ……」

ゴンッ!


「いたッ!お盆で叩くなよ!」

「だまらっしゃい。第一、魔法で冷ましたでしょうに…

いい加減にし「夜、一緒の部屋で寝てあげないよ?」…わかりましたよ!新しいのを淹れればいいんでしょう!?淹れれば!?」

「………… (無言で笑いながらその様子を見ている)」


こんなコントのようなのを見せているのは、公爵夫人、及び公爵秘書の


シュタイルベルグ・フィン・リラクス伯爵である。


何故、公爵夫人が公爵秘書と伯爵を兼務しているかと疑問に思うかもしれないが、

ここ、シュタイナー公国では普通のことである。



「はいどうぞ。新しいお茶と焼きたてのクッキーです。」

「おっ!ありがとうね〜。んじゃ、食べ「公爵様!至急お耳にいれたいことが!」……なんだ?」


グレゼルフがクッキーを食べようとした瞬間、三十代後半に見える男が部屋に入ってきた。

彼は、ローランディス・ボルス・バルトロメオ。

シュタイルベルグ公爵家の筆頭家臣である。


「じ、実は、この屋敷から北東に90キロメートルほど進んだ場所につい数十分前、

最高神序列第一位、祖龍神帝ゼロニウス神陛下の神力が検出されました。」

「何!?そうとなれば早く騎士団を送り、ゼロニウス神陛下をお迎えに上がらせろ!」

「はい、了解いたしております。既にリルレウス騎士団長を含めた第一騎士団員26名を神力が検出された場所に派遣いたしました。ですが…」

「ん?珍しいな?お前が言葉を濁すとは。どうした?早く言ってくれ。」

「ええ…わかりました…

実は、神力が検出されたのは祖龍神帝陛下だけではなかったんです。

もう一名分、神力が検出されたんですが…」

「それがどうした?ゼロニウス神陛下の従者だろうに。」

「いえ、問題はもう一名いらっしゃったことではないんです。

問題は検出された神力の量と持ち主です。」

「どういうことだ?」

「実は検出された神力の量があと少し及ばないながらも祖龍神帝陛下に匹敵するもので、

しかも歴代の神の神力名簿に載っているどの波形とも違うものでした。」

「な!?有り得ないだろう!?計器の不具合ではないのか!?」

「いえ、それは違います。今回検出された身元不明の神力が検出された後に祖龍神帝陛下の神力が検出されました。

計器の不具合であった場合、祖龍神帝陛下の神力が検出されたことも不具合の一部となります。

ですが、私が超広域力場探索魔法で探索しましたが、確かに祖龍神帝陛下のともう一名の神力が検出されました。

計器の不具合ではないでしょう。」

「…では、誰がそんな神力を放っているんだ?

…!… ま、まさか…あの方々の一人か…?」

「そ、それはわかりかねます… ですが、祖龍神帝陛下と一緒に居たということを鑑みてみると、

あの方々の一員と考えて警戒しておいた方がよろしいでしょう」

「…そうしよう。…至急、領内全域の家臣に伝えよ。

最高神様と"筆頭中級神様が視察にいらっしゃった可能性がある"

と。」

「はっ!了解いたしました。」


普通は、最高神が一人、もしくは"認定されている神"を一人から複数つれてきて出向いた場合、

最高級の待遇で持てなすための準備をするだけで持てなす側は大丈夫だ。


しかし、それは最高神が"まだ認定されていない神を"連れて来た場合には180度変わる。

何故なら、その時最高神が連れて来た神は大半が成り立ての筆頭中級神だからだ。

何故筆頭中級神にここまで警戒するかというと、それは筆頭中級神の役目が原因である。


その筆頭中級神の役目とは、格下の者達などを監視・監察し、そして評価・警告・指導して最高神達に報告することだ。(楓は例外)

まあ、これ以外にもまだあるのだが今は関係がないので省く。

これは各世界を管理している神々達や国家君主等の権力者達が暴政や悪政を敷かせないようにするためである。

因みに、その権限が高すぎるがために筆頭中級神に成るためには最高神を含めた最上級神メンバー全員から承認されてからさらに全員から任命されるか、

最高神序列第一位である神帝が任命し、最高神の他のメンバー全員から承認されなければならない。(楓は例外)

つまり、公爵のような権力者から見れば筆頭中級神は自身が行っている政治を審査する、いわば監察官のようなものなのだ。だから、こんなにグレゼルフ達は警戒しているのだ。(楓は例g…)


これだけを聞くと、筆頭中級神は賄賂などをもらい放題と考えると思うかもしれないが、それは大きな間違いだ。

何故なら、筆頭中級神は自身と同じ筆頭中級神をも監視するからだ。


相互監視とでもいうのだろうか?

例えば、とある筆頭中級神が賄賂を貰ったする。すると、その筆頭中級神を監視している筆頭中級神、四名から五名が報告するということになるからだ。

因みに、これは上級神になるための試験でもあり、そして腐敗した神を見つけ出すという一面もあるため、滅多に表沙汰にはならない。

まあ、一番自由な役職でもあるので、筆頭中級神の数は結構多い。




そこまで話すと、バルトロメオが部下を呼んで指令を告げたあと、

二人は黙ってしまった。リラクス夫人は最初から黙って話を聞いていたが、話が終わってもそのままの体勢のまま動かなかった。




その沈黙を打ち破ったのは、大きな音だった。








次回は戦闘に入るかも…?


あと、シュタイルベルグ公爵領の元ネタが知りたい人は、

Yaho○!とかGo○gleとかでシュタインベルグ ワイン

って調べると出てきますよ。

あと、調べるときは"ル"じゃなくて"ン"ですから気を付けてください。

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