甘い粉
私はお姉ちゃんとずっと一緒だと思ってた。
私はお姉ちゃんが大好きだったのに、今となっては大嫌いになってる。
お姉ちゃんと私は確か4、5歳の時に会ったんだっけ?
あの時食べたお菓子は、私がお母さんに我儘を言って
買ってもらったんだよね。
でもあの時、私たちがそれを食べた時、お姉ちゃんは打たれて、私は役立たずって言われた。それ以降、
我儘言って聞いてもらえることはなかったわ。
お姉ちゃんがテストを貰ってくる度に、
私はお姉ちゃんを誇りに思った。
私ができないことを持ち前の才能と努力で、
平然とやり遂げていた。
でもそんな私は、いくら努力を重ねても、赤い数字が3桁になったことはなかった。
その度に、私は居場所が無くなっていった。
今まであれだけの笑みを浮かべてくれたお父さんと
お母さんは、私に一切構ってくれなくなった。
警察も長年続いてきたこの腐った文化を止めることはできなかった。
お姉ちゃんはそれを変えてやるって言ってたっけ?
私はとても素敵な夢だと思って応援したわ。
でも、私は気づいたの。
お姉ちゃんこそ、一番大丈夫じゃないって。
元々人だったお姉ちゃんがどんな生活をしてきたか、
私には分からないけれど、お姉ちゃんの心の器は、
大して広くも丈夫でもなかったんだと思う。
それが人にとって普通だったかもだけど、
神になってからはそんなこと気にする余裕さえ
なかったんじゃない?
それが今こうして、こんな形で、現れてしまった。
お父さんやお母さん、近所のヒトや私を匿ってくれた
友達も、皆んな等しく屍となっていた。
中には骨が肉と共に歪になくなっていたり、
骨が散り散りとなっていたり、
よくわからない化け物?に死体を食べられていたり、
魔術でほとんど原型を留めていなかったりしている
ヒトもいた。
そんななか、お姉ちゃんはハイリーと話してた。
ハイリーの話を聞いて、なんだコイツって最初は
思った。でも、私は別の考えが浮かんでいた。
お姉ちゃんが元からいなければ、こんなことには
ならなかったんじゃないかって。
貴女がいるから、私の居場所はなくなった!
貴女がいるから、くだらない理由で貴女よりも私の腕のあざは多くなった!
貴女がいるから、ほとんどのヒトが無惨に殺された!
全部貴女のせいじゃない!!
カシュー「お姉ちゃんの人殺し!どんな理由であれ、
ヒトの命は奪っちゃいけないことくらい、
馬鹿な私でも分かるわ!
そんなヒトに助けられても嬉しくない!
いっそのこと、私も殺せばよかったのに!
お姉ちゃんなんて大嫌い!!
2度と私をカシューって呼ばないで!!」
もちろん言いたかったことはこれだけじゃない。
もっともっと酷いことを言うつもりだった。
あの後私はひたすら知ってる道を走った。
かつての春、今は引っ越したソプラートさんと、
お姉ちゃんと一緒にピクニックしたあの場所。
私はそこで、地獄を見てお姉ちゃんに対する怒りを
地面にぶつけ続けた。
でも…
カシュー「…言い切る前に泣き出すバカがどこに
いるのよ。…私、これで良かったの?
今になって、胸が苦しくなるなんて…
うぅ…悪いのは、お姉ちゃんじゃない。
なのに…何であんなこと、私…
言っちゃったんだろ…」