女神の生まれ変わりとその後
その日、ロルツィング王国の貴族学院に一人の少女が編入してきた。辺境の地であるフルオライト侯爵領の孤児院出身で、シトルスブラテン子爵夫妻とついこの間養子縁組をしたライラ・シトルスブラテン子爵令嬢だ。彼女はこの後、ロルツィング王国に思いもよらぬことをもたらす―――
今から12年前、ライラはフルオライト侯爵領にある孤児院、クラリー孤児院の前に置き去りにされていた。しかも、人目が付きにくい大きな木の裏側に。彼女は、孤児院の子供たちがかくれんぼをしている時に見つけられた。彼女がちょうど入るくらいの大きさの籠に、紋章が付いたペンダントと指輪、手紙、それに毛布にくるまれた彼女が入っていた。
その手紙は、走り書きされたものだった。恐らく彼女の肉親が書いたのであろう、『いつか迎えに行きます、待っていてください』という文章であった。孤児院の者が気になったのは、毛布と手紙が血にまみれていたことだった。そして、手がかりになりそうなペンダントは開く作りであったもののどうやっても開かなかった。紋章もこの国や周辺国にはないもので、彼女の出自にまつわる手がかりはないといっても過言ではなかった。孤児院の者たちは、走り書きされた『いつか迎えに行きます』という言葉を信じて待った。
しかし、そうしているうちにライラが孤児院を出なければならない時期になってしまった。いくらいつか迎えに行くと書かれていてももう12年も経ったのだ、これ以上は諦めるしかない。彼女は仕事を求めて王都に出た。そこで働く姿がたまたまお忍びで来ていたシトルスブラテン子爵夫妻の目に留まり、ライラは子爵令嬢になった。
この国の貴族令嬢令息は、必ず貴族学院を出なければならないという決まりがある。基本は10歳から15歳までの6年間だ。いくら子供であるとはいえ、10歳ならば基本的な礼儀は身についていると見なされているため、貴族学院で学ぶことになっている。
学院では1年生から4年生までで基本的な語学、算術、歴史、地理、神学、ある程度の医療、簡単な剣術を含む防衛を学ぶ。もちろん礼儀や乗馬は習う。5年生と6年生では各コースに分かれて学ぶ。侍従、文官、騎士の3つのコースがある。侍従は主の身の回りの世話をし、文官は一家の跡継ぎや将来王城で働く者が選択し、騎士は国や領地を守る者が入るコースだ。
そして、卒業したら2年程研修をする。侍女や侍従になる者は親戚筋で働いて技術を磨き、騎士になる者は騎士団に入り経験を積み、文官になる者は学院の先生に弟子入りしたり王城にある文官養成所に入ったりする。跡継ぎになる者は親や親戚の補佐をする。もちろん、自分が学院時代に選択したコースで習った技術を磨いても良い。
補足すると、全てのテストで9割以上の点数で合格すれば飛び級できる。つまり、頑張れば1年以内で卒業もできる。ただ、物凄く難しいし、範囲も広すぎて予習が大変なので飛び級する人はいない。
慣例通り、ライラも学院に入った。いまは13歳なので、4年生からのスタートである。
「あの、すみません。わたし、道に迷ってしまって。4年1組の教室は何処でしょうか?」
初めて校舎に入ったので道が分からなくなってしまった彼女。ちょうど近くを歩いてきた、上質な生地で作られた制服を身に纏い、側近を連れた男子生徒に声をかけた。場の雰囲気が一気に冷える。殺気を伴って剣を抜こうとした側近を彼は手を上げて止めた。そして、ライラに声をかけた。
「そなたは確か、ライラ・シトルスブラテン子爵令嬢だな?」
その場の雰囲気を感じ取ったライラは、彼の側近に怯えながらも「お初にお目にかかります。ライラ・シトルスブラテンと申します」と挨拶をした。彼は言った。
「シトルスブラテン子爵令嬢、ひとつ忠告しておこう。君は貴族の中で一番身分の低いものと扱われるだろう。恐らく、生粋の男爵令嬢よりも。貴族の礼儀として、身分の低いものから先に声をかけることは許されていない。学院の中では基本的に身分の差を越えて交流することが求められているが、最低限の礼儀は通さなければならぬ。分かったな?」
いままで平民の孤児として育ったライラ。養子縁組をした後も、子爵夫妻やその側近たちはライラに優しくしてくれた。……ライラを通して誰かを見ているようでもあったが。貴族になって以来、彼女は初めて身分の差を感じた。
何とか教室にたどり着いたライラ。
この学院では、成績順で1~5組に振り分けられる。一番成績が良い者が1組だ。昔は、家庭環境を考えると王族や公爵令嬢令息などの身分が高い者ほど成績が良かったのだが、今は支援体制が整い、完全な本人の実力主義となった。もちろん、テストで全員が基準を満たせば、同じクラスになれる。平民でも地元の学校があるが、基礎的なことしか学ばないのでどうしても差が出てしまう。が、地頭の良いライラは、養女になってから3ヶ月間の教育に必死についていった。
と言うわけで、ライラは一番上のクラス、1組であった。教室に入ったとたん、ヒソヒソと何かを言われた。
「あの子が噂の子爵令嬢ではなくて?」
「ええ、そうでしょうね。先ほど身の程知らずなことに、……に自分から声をかけたそうですわ」
「自分から……に? ツェツィーリア様がいらっしゃるのに何てことを! それで……とツェツィーリア様が遅れていらっしゃるのね?」
(ツェツィーリア様って、誰なのかな? 何処かで見た気がするけど……)
ライラが考えているうちに、先生とさっき出会った男子生徒、高貴そうな女子生徒が入ってきた。
「去年に引き続き君たちの学年を担当する、アスフェルド・ケフィッグです。今年も転入生が何人かいるので、自己紹介をしよう。では、成績順でいこうか。殿下、どうぞ」
そう教師―――アスフェルドに言われ席を立ったのは、さっき出会った彼だった。
「ジークハルト・ティンテンフィッチ・シュトルツァーだ。今年は転入生がこのクラスに一人いると聞いた。今年からは公務で忙しくなるが、新しい生徒会長として一年間頑張っていきたいと思う」
それを聞いたライラは、心のなかで絶叫した。
(公務って、シュトルツァー家って、王族!? わたしは、何てことをしたの? 確か、ジークハルト様といえば王太子殿下じゃない!)
「ツェツィーリア・シデイティングと申しますわ。今年こそは首席をとれるように頑張りますわ」
シデイティングといえば、ロルツィング王国の筆頭公爵家。
(ああっ! 王太子殿下の婚約者じゃない!)とライラは思い出した。
「ライラ・シトルスブラテン、君の番だが?」
ライラが心のなかで絶叫していると、彼女の番が来てしまった。なんと、8番目。元平民の子爵令嬢ということで注目を浴びた彼女は、「ライラ・シトルスブラテンと申します……。よろしくお願いいたします」と言うのがやっとだった。
「あの、アスフェルドさん。時間間違えていたみたいで、そろそろ1クラスの入場なんです」
「分かった。じゃあ、始業式があるので、講堂に移動するぞ」
そう言われるが、並び方が分からないライラ。普通、成績順で並ばされるのだ。つまりこの1クラスでは、ジークハルトの次にツェツィーリアが並び、8番目にライラが並ぶのだ。これは毎年変わらない規則であるので、皆ライラが分からないとは思わなかったのだ。
ライラが佇んでいると、ジークハルトが声をかけた。
「シトルスブラテン子爵令嬢、この学園では基本的に成績順で並ぶ。もちろん変わることもあるが、儀式の時は成績順で並べば良いのだ」
ジークハルトに「ありがとうございます」と礼を述べると、彼は溜め息を吐いた。
「まさか、まだ習ってないのか? お礼を述べるときは、ありがたく存じます、と言え。もうそなたは平民ではないのだから、きちんと丁寧な言葉遣いをするように」
「ありがたく存じます」
ライラが反復すると、彼は軽く頷いて先頭に戻っていった。
「それでは、始業式を始めます。まず今年度の寮監、生徒会を紹介します」
そう司会が言うと、様々な人が出てきた。女子寮と男子寮に1名ずつ寮監がいる。生徒会は会長1名、副会長2名、会計2名、書記2名、本部役員1名がいる。生徒会長はもちろんジークハルトで、副会長をツェツィーリアが務める。あとは会長や副会長の推薦と立候補者の選挙で決まる。これらは今日から1週間以内に決まると予想される。
この学校は全寮制であり、女子寮と男子寮に分かれて生徒は生活する。基本的に全生徒が寮生活を送る。1人最高でも3人まで侍女または侍従と下働きのみに限って寮に連れてくることが可能だ。王族は特例として護衛騎士2人と未成年の側近を連れることができるが、公爵家以下の生徒は基本成人した者しか連れてこれない。
男子寮の寮監はクラウス・バデルトで、女子寮の寮監はリリベット・スワンだと司会は告げた。
「生徒会からです」とジークハルトが話し出した。
「今年度の生徒会長を務めます、ジークハルト・ティンテンフィッチ・シュトルツァーです。まだまだ未熟ですが、このような大役を先輩方から引き継いだからには精一杯務めさせていただきます。」
生徒会メンバーは成績と本人の素行を元に決まるそうだ。きっと成績や家柄で選ばれるのだろうな、とライラは思った。会長と副会長が家柄が1番高い人だから、その他の役員もそれ相応の身分から選ばれるのだろう、と。
「では、学級委員を決めたいと思います。生徒会メンバーではない人が務めてください。推薦でも立候補でも構いません」
孤児院にいる時は明るかったライラ。やってみようと思いつつも、身分を考えるとはしゃげないのが現状である。
「推薦でもよろしいのでしたら、わたくしはライラ・シトルスブラテン子爵令嬢を推薦いたしますわ。彼女の努力を見ると、学級委員に相応しい態度だと思いますから」
ツェツィーリアがライラを推薦したのだ。「ツェツィーリア様っ!?」と、皆が驚いた。もちろん、指名されたライラ本人も驚いた。皆の注目を浴びたツェツィーリアは苦笑しながら言った。
「もちろん生徒会役員になっていただいても構いません。ですが、いきなり生徒会は大変でしょう? ライラ様はどう考えていて?」
「わ、わたしは……」
ライラは答えることができなかった。孤児院にいた頃は地元の学校に行っても皆が平民だったので、自分の意見を言うことが、本当の自分をさらけ出すことができた。けれどここは王都で、貴族の子女たちが集まる貴族学院だ。フルオライト侯爵領ともクラリー孤児院とも違う。元平民の貴族令嬢はほとんどいない。仮に元平民でも、片親が貴族で孤児院出身ではないのだ。自分とは育った環境が全く違う。
「わたしは、学級委員をやってみたいです」
そうライラが勇気を振り絞って言うと、ツェツィーリアは唇の端をつり上げて笑った。
学級委員となったライラ。男子の学級委員は、公爵令息であるヘルフリート・バウムプランテン。算術が得意で将来の宰相だと言われている、優秀な人物だ。
「ライラ・シトルスブラテン、君の監視をジークハルトと共にすることになったヘルフリートだ。くれぐれも余計な真似はしない方が身のためだぞ」
だが、冷たかった。元平民であるライラを良くは思っていないからである。
「では、今日は終わりだ。寮生活は明日からなので、今日はすぐに帰りなさい」
やっと子爵家に戻れたライラだが、帰るとすぐに養父であるシトルスブラテン子爵に呼び出された。
「ライラ……そなたは今日、学院で自分から王太子殿下に話しかけたそうだな?」
ひゅっ、と息を飲んだ。ジークハルトの側近の殺気だった姿を思い出してしまった。
「それ、は」
「いいか、ライラ。我がシトルスブラテン子爵家は幸いなことに国王陛下と仲が良い家だ。しかし、だからといって不敬を働いていいというわけではない。特にそなたは立場が不安定だ。くれぐれも注意して生活するように。……もう、あんな悲劇を起こしてはいけないんだ!」
「お、お養父様?」
シトルスブラテン子爵はまるでライラを通して誰かを見ているような遠い目をし、顔を歪ませた。なにかに取り憑かれたように、「目立ちすぎてはいけないんだ……!」と繰り返す。周りを見ると、他の使用人たちも涙ぐんでいた。ライラは、どうなっているのかが分からなかった。
「ライラ嬢」
翌日学院に行くと、ヘルフリートに話しかけられた。心なしか、やつれているようにも見える。
「おはようございます、ヘルフリート様。ええと、いったいどうなさったのですか?」
「その、すまなかった。……ジークハルトに叱られたんだ、もう少し柔らかい言い方はなかったのかと」
どうやら彼は、ジークハルトにこってりと絞られたようだった。
「いえ、私は気にしていませんから。……元孤児で平民だった私なんて、危険極まりないでしょう?」
彼女がそう言うと、彼は軽く目を見張った。ライラは何故そのような反応をされるのか、と首をかしげた。彼は首を何度か振り、口を開いた。
「君は……。これはアドバイスに過ぎないが、1つ言っておく。自分への評価は常に高くしていた方がいい。高くしすぎてもあのようなことが起きるだけだがな……」
彼は苦虫を噛み潰したような顔をしながらそう言った。
ライラは「あのようなこと」が気になった。事あるごとに皆ライラを見て、「もうあんなことは起きてほしくない」と言う。彼女は気になって仕方がなかった。
「あの、ヘルフリート様。あの事、とは一体なんの事でしょう?」
彼は、一瞬視線を彷徨わせてから眉をひそめ言った。
「それは……私がいうべき事ではない。子爵夫妻に聞くと良い」
そう言い残して彼はその場を立ち去った。ライラは、困惑して立っていた。
「お養父様! 少しよろしいでしょうか?」
その週末、子爵家に戻ったライラは、シトルスブラテン子爵を呼び止めた。もちろん、「あのようなこと」について聞くためだ。
ライラが聞くと、子爵は頭を抱えた。「あのようなこと」は、彼の家族に関係する、忌々しい出来事であったからだ。彼にとっては最も思い出したくないことで、その事が起こってから、彼は大切なものを失った。この王国にも多大な影響を与えた。
実は、子爵にはライラの出自に心当たりがある。正確に言えば、出自ではなく正体といったところだが。それが分かるのはあと……
「ライラ・シトルスブラテン子爵令嬢、少しよろしいでしょうか?」
そう言われて物陰に引きずり込まれたライラ。人影はなく、王子たちの婚約者がいるだけだった。
「1つ言わせてもらいますが、貴女は貴族になったというのに努力が足りないのではなくて?」
彼女たち曰く、ライラは貴族として初めに習う筈の礼儀作法がなっていないそうだ。例えばカーテシー。背筋が伸びておらず、ぐらついて姿勢が保てていない。お茶を飲む時に小指を立ててしまっている。これでは「不味い」と侍従たちを責めていることになる。身分が高いものに自分から話しかける。これは、将来困ることになる。顔を覚えていないではすまされない問題なのだ。
そこまで彼女たちが言いきった時、ライラは頭を抱えてしゃがみこんでしまった。
「っあ、お父様……お母様……エリーゼ……」
自分でも分からない人の名前を呟き、倒れた。その時、彼女の身体が光り、髪の色と見開かれた瞳の色が変化した。栗色の髪は綺麗な紫色の髪に変わり、澄んだ青い瞳はクリアなピンクの瞳に変わった。
「女神の生まれ変わり、神の使者……アンジェリカ!」
ツェツィーリアが目を限界まで見開き、驚いた。
この国には三人の女神と一人の神がいる。民を明るく導くアウローラ、人類の守護神アレッシア、そしてアウローラやアレッシアの御言葉を民に届けると言われているアンジェリカ。ただ一人の神であり、アレッシアの対となる人類の守護神サシャ。女神アンジェリカと民を繋ぐのがその生まれ変わりである「神の使者」。この国の何処かに生まれ常に存在するが、一代に一人しか生まれない、稀有な存在だ。ちなみに、基本的には王族の血を少しでも引いている、貴族の家に生まれる。
ライラの先代の生まれ変わりは……
ライラが女神の生まれ変わりだと言うことはすぐに広まった。女神の生まれ変わりは王族の血を引く可能性が高いことから、彼女の出自が調べられた。その結果、彼女の生い立ちが分かった。それは、今から少し遡る。
ライラの母はこの国の王女、つまり今の国王の妹であった。そんな彼女に恋心を寄せていた貴族がいた。ベンセ・ビルギット侯爵令息という。ただ、彼女は当時の隣国の王太子であったカールハインツと婚約していた。政略結婚ではあったが、お互いの関係は良好であった。彼女と王太子が結婚して1年半後、子供が生まれた。それがライラだ。
だが、幸せは長くは続かなかった。昔、ライラの母……アレクシアに片思いしていたベンセが彼女たちを襲撃していたのだ。カールハインツが囮となってアレクシアとライラ、そして侍女であったエリーゼを逃がすも、ライラをクラリー孤児院に逃がした後、王都まで後少しというところで、追い付いてきたベンセにアレクシアとエリーゼは殺される。もちろんベンセは処刑されたが、この襲撃で総勢30名以上が亡くなった。
目が覚めたライラは、伯父である国王に引き取られた。隣国との話し合いで、ライラは現状維持が決定されたのだ。隣国ではライラの父親の弟が即位しており、無駄な混乱をなくすためロルツィング王国の国王の養女となった。ライラは隣国の前王太子のただ一人の愛娘なので、王位継承権があるとするならば、王族のなかで現国王の子供たちを抜いて一位になるからだ。
「伯父様。シトルスブラテン子爵夫妻には何があったのですか?」
ライラが聞くと、国王は苦い顔をした。
「ライラ、女神の生まれ変わりは必ず存在するのは知っているね」
この国において、女神の生まれ変わりは必ず存在する。それが女神アンジェリカとこの地を繋ぐ、「神の使者」。ライラの前の女神の生まれ変わりはシトルスブラテン子爵夫妻の長女、ベルティーナであった。しかし、そのベルティーナは今から13年前に殺されてしまった。……女神の生まれ変わりが子爵家に生まれたことを妬む者たちによって。その時に一緒にいた夫妻の長男、ヒューゴも彼女を守ろうとして亡くなったのだ。そしてその混乱に便乗するかのように、次男であるセドリックは誘拐された。
「それで、子爵夫妻は普通の者よりも女神の生まれ変わりについての知識があった。だから、そなたが普通の少女ではないことに気が付いていたのであろう」
「そんなことが……」
ライラは思わず息を飲んだ。なんてあまりにも理不尽で、残虐な行為なのだろうか、と。
「まだある。隣国の国王の弟君、ライラの叔父が行方不明なのだ。……見当は付いているのだが、証拠がない」
その頃、学院の教員寮では……
「っあ……ぐっ! 兄上……義姉上……」
ライラの担任、アスフェルド・ケフィッグが膝をつき、痛む頭を抱えていた。
今回の登場人物の名前の由来です。
ライラ・シトルスブラテン
→ドイツ語で柚煎と言う意味のZitrusbraten 。
ジークハルト・ティンテンフィッチ・シュトルツァー
→ドイツ語でタコと言う意味のTintenfisch。
ヘルフリート・バウムプランテン
→ドイツ語で植樹と言う意味のBäume pflanzen。植樹は植木ではないです。ここ、大切。
アスフェルド・ケフィッグ
→ドイツ語で馬が籠から出ると言う意味のPferd aus käfigのアナグラム。
ツェツィーリア・シデイティング
→ドイツ語で付き合っている彼女と言う意味のSie dating。
この作品はもちろんフィクションですが、一部の登場人物には名前のモデルがいます。そして、次の短編では色々出てくるので、次もお願いします!