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第219話。第三皇子ガイウスの身の安全が保障されると聞いて、安堵する元大将軍ヴィレド。スーリエが語る、今まで神金竜ヴァレリアの居場所についてわかっていることとは。

第219話です。

「おぬしらが竜に対して行ったことは、決して許されることではない。だが今回の件に関して、我等はおぬしらの言葉を聞き入れよう。第三皇子ガイウス殿、そして元大将軍ヴィレド殿に対しても、ヴァレリア様の居場所及びその奪還計画と引き換えに、身の安全を出来得る限り保障する、と約束する」

 それを聞いたヴィレドさんが、ばっと床にひれ伏して叫んだ。

「ありがとうございます…ありがとうございます…!」

 ずっと床にいるままにしておけないと、私は部屋の隅に椅子を見つけて、二人に向かって声をかけた。

「ヴィレドさん、顔を上げてください。私、いま椅子を持ってきますから、そこに腰かけてくださいね」

 私の言葉に顔を上げたヴィレドさんは、涙を必死にこらえているようだった。

「ヴィレド…」

 そんなヴィレドさんの姿を見て、ガイウスさんがおろおろしている。この人、もしかしたら根はそんなに悪い人じゃないのかもしれない。

「良かったです。ほんとうに…ありがとうございます」

 ヴィレドさんはスーリエ様を見上げ、私を見上げて何度も頷いた。

「マ・リエ殿も…ありがとうございます。私はずっと…この日を夢見てきました。私が皇帝陛下の手の内から自由になって、ガイウス様を御守りできる日を。願いが叶って…ガイウス様が皇帝陛下の手の届かぬところで安全に暮らせるなら、これ以上嬉しいことはありません」

 そんなヴィレドさんに、スーリエ様が静かに言う。

「私たちはあなたの身の安全も、と申した。もちろんあなたのことも守ろう」

 私もスーリエ様のあとに続いて、拳を握りヴィレドさんに話しかけた。

「そうですよ、ヴィレドさん。大丈夫ですからね!」

「はい…ありがとうございます」

 また頭を下げるヴィレドさんの肩に手を置き促すと、彼は顔を上げて身を起こし、ルイとダグが持ってきてくれた椅子に腰かけた。

 私が椅子の話をしたら、ルイたちが駆け寄っていって持ってきてくれたのだ。

 椅子は二つあって、もう一つにはガイウスさんが並んで座った。

 円陣の中央に座る二人に向かって、全員の視線が集まる。

 スーリエ様がもう一度、ヴィレドさんに向かって語り掛けた。

「それでは盟約通りに、神金竜ヴァレリア様の居場所を教えてくれ。我等の知っている情報は、黒鋼竜ルシアンからもたらされたもので、神金竜として未来へ渡るため、最も力のあったヴァレリア様が他の神金竜の力をもらい、巨大な金水晶で作ったタマゴのような形のカプセルを結界として、自らのタマゴを抱えて永い眠りにつかれた、ということだ。それはアトラス帝国のごく近くだということも。しかし数代前のルシアンの祖先は、地下におられるヴァレリア様の居場所への入り方や、あの方の状態がわからなくなってしまったとも言っていた。ヴァレリア様は眠られる際に目覚めるまでは黒鋼竜はできるだけ遠くにいるようにとおっしゃられたので、ヴァレリア様が眠った場所に国を作ることも、お傍で守ることもできず、その周辺に帝国が築かれたために、場所もわからなくなってしまったと。ヴィレド殿は、それ以上の情報を知っている、ということでよいのだな?」

「それは…」

 ヴィレドさんに全員が集中する。(続く)

第219話までお読みいただき、ありがとうございます。

ヴィレドが知っていることとはなんでしょうか。

また次のお話も読んでいただけましたら嬉しいです。

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