第205話。ユニコーンのサラ、ルイ、ダグ、そして雷虎のタニアに対して、マ・リエが望むこととは。それに対して、皆がマ・リエに約束して欲しいと願うこととは…。
第205話です。
「みんな、ありがとう。私のことを気遣ってくれて、嬉しいわ。でもそれと同じように、私だって皆のことが大切なんだから、ほんとに命は大事にしてね。お願いよ」
すると四人は私をじっと見て、お前がそれを言うか…という顔をしたけれど、やがて仕方がなさそうに頷いてくれた。
「わかりました。姫様のお望みとあれば」とタニア。
「私たちも、命は守るようにするわ」とサラ。
「そうしないと、マ・リエを守れないからな」とルイ。
「そうだな。死んでしまっては、皆を守れない」とダグ。
わかってくれて良かったわ。私を守るためなら命も惜しまないなんて言われたら、嬉しいけれど困ってしまうもの。
「けれど、マ・リエも約束して欲しい」
ルイの真摯な翠の瞳に、私は引き込まれるように頷いていた。
「何かをする時は、必ずオレたちに相談してからする、ってことを」
「…うん、わかったわ」
私はそう答えたけれど、少しばかり返事が遅れてしまった。
今後、本当にその約束を守れるのかどうか…少しだけ、不安だったからだ。
でも、みんなの気持ちには応えたい。
「これからは、できるだけみんなに言うようにするわね」
私の言葉に安心したのか、ダグが目元を優しく緩めた。
「マ・リエから見れば、オレたちは頼りないかもしれないが、何かできることもあるかもしれない。そうだとしたら、少しでもマ・リエの助けになりたいんだ」
「足手まといになるなら、置いていってもかまわないから」
ルイの言葉に、私はあわてて首を横に打ち振った。
足手まといだなんて、そんなこと。
みんなは私にとって、とても大切で力になってくれる存在よ。
さっきより優しい顔つきになったサラが、溜め息まじりに囁くように言う。
「知らないうちに、マ・リエが危険に飛び込んでいくのはいやなの。あなたの後ろにいるしかないとしても、せめて、あなたの無事を祈るくらいはさせて欲しいのよ」
私は目頭が熱くなるのを感じながら、そっと頷いた。
「うん、ありがとう。みんなの気持ちはとても嬉しいわ。これからは、本当に気を付けるから」
「ううん、こっちこそありがとう、マ・リエ。ごめんなさいね、あなたを追い詰めるようなことを言って」
サラはそう言いながら立ち上がって、私の隣にやってきて座り、私の肩を抱いた。気のせいか、それを見てルイの瞳孔がちょっと開いたような気がする。
「そんなことないわ。私、こっちの世界に来てからずっと一人じゃないのが嬉しくて。本当に…ありがとう」
ルイの視線を受けながら、私はサラに顔を寄せて、そっと目を閉じた。(続く)
第205話までお読みいただき、ありがとうございます。
マ・リエは一人ではないですよね。
また次のお話も読んでいただけましたら嬉しいです。




