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第204話。サラ、ルイ、ダグに、邪気に汚染された土地を浄化したマ・リエが説明した内容とは。何故ついていかなかったか迫られたタニアが、怒って叫んだことに対して、マ・リエは…。

第204話です。

 盾にしたクッションを今度は抱き締めた私は、ゆっくりと順序だてて、黒鋼竜七頭と風竜の長ラナクリフ様と一緒に、黒鋼竜の領地の山の向こうにあった、邪気にまみれた土地に行ってきたことを話した。

 夢を見て、それをおばば様に話し、浄化をしに行くことになったこと。

 おばば様が私に、美しい邪気祓いのドレスを着せてくれたこと。タニアも手伝ってくれたこと。

 黒鋼竜たちが私の周囲に結界を張ってくれたこと。

 行った先は、八千年の昔は広大な領地をもつ一つの国であったが、訳あって怒り狂った一頭の黒鋼竜エレサーレによって滅ぼされ、邪気をまき散らされて滅んだこと。

 そしてその、悲しい訳。

 そこにいた、八千年もの間邪気と共に縛りつけられていた魂たちを、歌によって浄化したこと。

 その後残っていた、既に死んだエレサーレと、彼が抱いていたナユの子マ・コトと話をし、浄化したこと。

 それによって、エレサーレが最後まで掴んで離そうとしなかった、城中の只人や生き物たちの魂も開放したこと。

 それから帰ってきて少し眠り、ラナクリフ様を見送ったら安心して、昏倒してしまったらしいこと。

 サラとルイとダグは目を丸くしてその話を聞いていたが、やがて三人してはああ…と大きな大きな溜息を漏らした。

「オレたちが留守にしている間に、そんなことをしでかしていたとは…」

「オレたちがいる時にして欲しかった」

「そうね。それじゃあ、水竜の砦で見た、東の空の明るい光って…」

「姫様のに決まってるわ。私も見たし」

 タニアが私からクッションを取り上げて、ソファに戻しながらそう言ったので、三人はやっぱり…と顔を見合わせた。

「でも、タニアは何をしていたの?」

「マ・リエについて行かなかったのか」

 するとタニアはキッ、と三人を振り返り、大きな声で叫んだ。

「私に何ができたって言うの?私だって、姫様について行きたかった!でも相手は邪気よ?私に何ができるって言うの。姫様に説得されて、足手まといにならないようにここに残るしかなかった。姫様のことは黒鋼竜七頭とラナクリフ様が守ってくださると信じて、ここで待つしかなかったの。帰ってこられた姫様は一度目覚められてラナクリフ様のところに行かれたけれど、戻られて昏睡されてからは二日間も目を覚まさなくて…どれだけ心配したことか…」

「ほ、ほんとにごめんね、タニア」

 タニアの剣幕に私はまたクッションを探したが、タニアは急におとなしくなると、私の右手をそっと両手で握った。

「姫様のためならこの命、どうなってもいいと思っています」

「そ、それはダメよタニア。あなたの命はあなたのものよ」

「それでも、です。それくらい、私にとって姫様は大切な存在なんです。それはわかっていてくださいね」

 すると向かいのソファに座っていた、サラとルイとダグも一様に頷いて、口々に自分もだ、と言ってくれた。

 みんな…そんなに私のことを思っていてくれて…嬉しい。

 でも。(続く)

第204話までお読みいただき、ありがとうございます。

みなマ・リエのことを想っているのですね。

また次のお話も読んでいただけましたら嬉しいです。

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