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第108話。真竜の長たちが地図に書き込んだほころびの状況とは…?そして、部屋に戻ってきた鞠絵とサラとタニアとのひととき。

第108話です。




「現在のほころびの数は創世の頃の十分の一ほどに減っていますが、それでも千近くはありますし、新しいほころびもできつつあります」

 長たちが書きこんだ地図をのぞきこむ私に、光竜スーリエ様がそう説明する。

「そんなに…」

 思っていたよりずっと多い。私は眉をひそめ、ほころびの場所や大きさの書きこまれた地図をじっと見つめた。その場所は世界中に散っているが、固まっている場所もあり、そこはきっと生命の多い場所なのだろうと思われた。

 聞いてみると、数が多いところは竜や只人の領域に集中しているのだという。

「どこも調子はよくありませんが、もうしばらくの間は我ら竜たちの封印によって抑えることが可能と思われます。どのくらいもつかはわかりませんが…」

「わかりました」

 今後これだけの数を、私とナギ、それにこれから孵るだろう聖銀竜の子どもたちや、ヴァレリア様とその子どもたち、ほかの神金竜の子どもたちだけで抑えきれるのだろうか。

「そうだ、ナユのウロコの情報では、ほころびは消えることもある、とありました。裏側にある虚無が離れていけば、自然と邪気を放たなくなり、ほころびは閉じると」

「今まで消えたほころびはそうだったのでしょうね。これからも、多くがそうであるとよいのですが」

 地竜トリスラディ様がそう苦笑いする。確かにそうだ。この世界からもう一つの虚無のある世界自体が離れていってくれれば、脅威はなくなるのに。

 おばば様が地図を指し示してこう言った。

「それではこの書き込んだ地図を七竜の長にも書き写してお渡しいたします。しばらくの間かかりますからお待ちくだされ。明日の昼にはお渡しできるでしょう」

 七竜の長たちは頷き、印や数字がたくさん書き込まれた世界地図を見やった。

 恐怖の記された、地図を。

「この情報を共有できれば、我らとしても助かります。それでは明日の昼まで、この地で待たせていただきましょう」

「では、これにて会議は終了といたします。それぞれの部屋にてお休みくだされ」

 おばば様の言葉に頷き、七竜の長を始めとした面々は、各々に与えられた部屋へと戻っていった。




 さて、私はというと。

 サラとタニアと一緒に部屋に戻ってきて、ようやく解放された気分になり、うう~ん、と大きく伸びをした。

「ああ~、緊張したわ…ちゃんと皆さんに情報を伝えられて良かった。皆さんからも情報をもらえたし、大きな一歩になったわ」

「そうね。マ・リエは頑張ったわ。お茶を淹れましょうか」

「ありがとう、サラ。お願いするわ」

 いい香りのするお茶をサラが淹れてくれて、私たちは布団の横に置かれた小さな丸いテーブルを囲んで、床の上に敷かれたカーペットの上に座った。

「ねえ、マ・リエ」

「なあに、サラ?」

「これからどうするの?私とルイとダグは、カルロスさんたちと一緒にアトラス帝国に向かってしまうから、心配で」

 するとタニアが身を乗り出してきて言った。

「姫様は私が守ります!しばらくはここにいるって話ですし、危ないこともないでしょう。ね、姫様?」

「そうね」

 私が頷くと、サラはふう、とひとつ溜め息をついて私を覗き込んできた。

「本当ね?危ないところへは行かないでね?」

 その約束は守れるかわからなかったけれど、私は笑ってごまかした。(続く)

第108話までお読みいただき、ありがとうございます。

鞠絵とサラとタニアのひとときは、もう少し続きます。

また次のお話も読んでいただけましたら嬉しいです。

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