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第37話儀式×儀式

 37話儀式×儀式



 「ヘクサ次はちゃんとした場で会いたいな、あの召喚の仕組みがどうなってるか分からないけど」



ガイアの魔法が解け、辺りの空気の流れが元に戻る。



 「ネルカありがとう、助かった、また次も助けてくれ」



 ガイアの中のネルカの気配が消えていった。


 「俺の中に何万もの人がいるのがわかる。これが人の器の力か」


そのとき、トウヤが空から降りてくる。


 「ごめん、またしたかな」


 「別にお前の事は待ってない」


 「そんな事言うなよ、仲良くしようぜ、その様子だと器の力を理解し始めたみたいだね。やっと戦力として数えられるよ」


 「鼻につく言い方してくるな」


 「そっちがツンツンしてくるからだろ? 俺は歩み寄ってるのに、今はいがみ合ってる場合じゃない。ゲミューを早く見つけないと」


 「確かにそうだな」



 ガイアとトウヤが墜落した船に近づいたその時、周りの地面が薄暗く、次第に底も見えないような黒に変わり、船がゆっくりと沈んでいった。



 「最悪だ」



 トウヤは呟く



 「何がだよ」


 「二重儀式だよ、ゲミューは兵士達を犠牲にして呼び出した戦士達を俺たちに倒させる事でそのエネルギーをさらに上位の存在を呼び出す為に使ったんだ」


 「なんだよ、その上位の存在って」


 「恐らく、俺に勝てる唯一の勝ち筋だ」



 船が全てのみこまれると地面の黒い水たまりの様なものが中心へと小さくなっていき、そこからゲミューが黒い水を拭いながら現れる。


 ゲミューは身長やら何まで、ゲミューだと分からないほど若々しい肉体を得ていた。  今ならガイアと素手で殴り合って良い勝負をしそうだった。



 「久しぶりだな、この世界に来て200年近く経った。無理矢理、寿命を伸ばしてきたが若い姿というのは実に良い、痒いところを思い切り掻きむしれたような良い気分だ」


 「ゲミューやはりあなたは二重儀式したのか、自分の仲間をなんだと思ってるんだ」


 「君がそれを言うのか、お互い綺麗な事だけして来たわけじゃないだろ。 そうそう、君の息子は私達のリーダーとしてすくすく成長してるよ」



 「確かにそうだな。ならお前が無惨に死んでも恨みっこ無しだ。俺の息子は」



 トウヤは一瞬言葉を詰まらせる。



 「間違ってるとは思わないが合っているとも感じない。俺は地球の人間だけで生きていくのは間違っていると思う。あいつはそれが良いと思っている、最後に勝った方が決めれば良い」


 「君のそういう冷たい所が彼をこちら側に導いたんだろうな。そろそろお喋りは終わりにしよう」



 ゲミューの体からイレイザの心を奪った灰色の龍が先ほどとは比べ物にならないほど大きく首が6つに分かれ現れ、その胴体の根本はゲミューへと繋がっていた。



 「人間辞めちゃってるじゃん、これは殺さないとイレイザを助けられそうにないな。 トウヤあまり街に被害を出したくない、協力して一気に決めるぞ」



 「ガイア引いてろ、俺が一気に終わらせる。街に多少の被害は出るが、この灰龍を暴れさす方が被害が増える」


 「さっきも結構時間かかってだけど大丈夫なのかよ」


 「さっきは自然に影響の出ないように力を抑えてただけだ。本来は太陽を出現させただけでこの星は破壊される。俺の能力は敵は関係なくて、力の加減が1番難しいんだ」


 トウヤの体は本来の太陽の輝きに近づいていく。



 「太陽の色はここから見ると白色に見えるが本当は白色じゃない。太陽の光は虹色だ」



 トウヤの体に輝きが増し、直視出来ないほどになった。



 「太陽・虹色」



 トウヤの体は太陽そのものになり誰も直視出来ず、仮に見れたとしてもその熱に何も残らないだろう。街を熱線で塵に変えながらガイアはゲミューに向かっていく。



 「これほどとはな灰龍よ、喰らえ!」



 ゲミューの体から龍の長い首が伸びガイアに大口を空けて喰らいにいった。



 「無駄だ」



 灰龍はトウヤの瞳に写った瞬間に一瞬で蒸発した。



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