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第33話 強すぎだ

第33話 強すぎだ





 「まだだ。最後の雷がある」



 雷神は再び帯電を始める。



 「お前の全力受け止めてやるよ」



 トウヤは体に落ちる雷から身を守るために太陽をドーム状に自分を守るように作り出した。



 「行くぞ!」



 雷神は雷を纏い終えると雷が無くなった右腕を形取り、歪な腕が現れた。



 「雷鳴轟轟」



 その時雷神の体が一瞬発行し、先ほどの倍ほど雷をその身に受け空を裂き、爆音を響かせながら凄まじい速度で向かってくる。


 トウヤは太陽のドームから片腕を出した。



 「フレア」



 トウヤの手のひらに小さな太陽が現れ、そこから圧縮された太陽の熱とエネルギーが放出される。

 


 手のひらのサイズではあったがそこから放たれる圧倒的な速度と質量により、音速を超える速度で向かってきた雷神は体の向きを変えられずに体に風穴が空いた。



 「なんだこれは」


 「水鉄砲みたいなものだよ、口の中の水を口を窄めて出すあれ、それを俺は太陽でやってる。太陽の表面に俺の手のひらを繋げる。 後はそこから太陽の成分主にガスと熱が発射されるって仕組みだ」


 「俺の雷は届かなかったか」


 「いや、そうでもないぞ、フレアを使ったせいで1時間は太陽の出力操作がバカになるからな」


 「全力で少し操作が難しくなるぐらいか次は生身でやろう、勇者よ」


 「いつでも歓迎するよ、次は味方が良いけどな」



 雷神は少し広角を上げ笑みを浮かべると雷が轟音を立て雷神に落ち、跡形もなく消え去った。



 「良し、雷神のせいで船から随分遠くに飛ばされてしまった。早く戻るか」



 トウヤは太陽で身を纏うと船に一直線に飛んでいった。




 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





 「雷神が逝ったか、ここまでは予定通り後は仕上げだな」



 ゲミューは甲板から雷が落ちた方向を見つめていた。



 「待てよ、ゲミュー。このままお前の思い通りになると思ってるのか」


 「誰かと思えば、ガイアかそこで寝とけばまだ見逃してやるぞ?」


 「黙れ、お前には聞きたい事がたくさんある。 とりあえずぶちのめして捕まえる」



 ガイアは地面を這いずって、柵に捕まりなんとか立ち上がった。



 「捕まえるって無理だろ、まず俺も君の部下のイレイザのせいで死ぬし。民間人を犠牲にしたのにこれ以上生きるつもりもないしな」


 「イレイザが起きればお前の体も治せるだからこのまま降参して、イレイザの意識を返せまだ間に合う」


 「笑えるな、そっちが降参を申し出てくるとはトウヤが戻ってくるまで5分程度時間があるな。 実はクリーク、雷神、風神だけじゃないんだ。 私たちが犠牲になって呼び出した戦士達は、遊んでやれヘクサ」



 ゲミューは甲板にある階段を下り船内に入っていった。



 「おい、待てよ」



 ガイアは傷ついた体を引きづりながら追いかけようと歩き出す。

 


 「ちょっと待って」



 ガイアは後ろから肩を叩かれる。



 「誰だお前は」



 そこには紫の髪が足元まで伸びて、くるくるとカールしているガイアより一回り年上ぐらいの顔のそばかすが特徴的な女性が立っていた。



 「私はヘクサ魔女だよ、そこの兵士達の命と引き換えに呼び出されたの。 今受けた指令はあなたをあの階段の下に通さない事なんだよね。 どうせあとちょっとで来る勇者に私は倒されるし、あなた良い男だし少しぐらい話さない?」


 「話さん、どいてくれ」


 「もう! つれないな」



 ヘクサが杖を振るとガイアは立ち上がった柵まで戻される。



 「今の君じゃ無理だよ、せっかくゲミューも逃してくれたんだし、ここで勇者を待てば良いじゃん!」


 「うるさい、こうしてる間にもイレイザは弱っていってる。 あいつが降参しないなら殺してでもイレイザの意識を一刻も早く取り戻す」


 「カッコいいね! 私もどうせ勇者には勝てないしから協力したい所なんだけど、私のために犠牲になったみんなが可哀想だから出来ないな。君の戦い見てたけど随分と強いんだね、誰に戦いを教えてもらったの?」


 「俺の師匠はあんたと同じ魔法使いだよ。名前はピーミィだ」


 「ピーミィ? ごめんピーミィって言った?」


 「うん、そうだ。 そこを退いてくれないか」



 その時ガイアの脇腹に氷の氷柱が突き刺さった。



 「ごめん、あなたを殺さないといけなくなった。 あの女の仲間はこの世に存在しちゃいけない」



 ヘクサの雰囲気は一転し、冷たく凍てつきガイアを見つめていた。






 


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