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第22話至高の料理人と戦艦街 ④

第22話 至高の料理人と戦艦街④ 魔力の開花





 「君がダン君ね! よろしく! 私はカレンよ。 ガイアの同僚で料理人よ」



 カレンはダンの手を握ると、すぐにシャボン玉を発生させ自分の手と一緒にダンの手をシャボン玉で包んだ。



 「手洗ってね! もうすぐご飯だから」


 「わかった! ありがとう、カレンさん」


 「お前、そんな礼儀正しい態度取れんのかよ、俺にも取れよ」


 「うるさい、脳筋野郎。 こんなやつほっといて早くご飯食べましょう! カレンさん」


 「そうね、ダン君、じゃあみんなこれに座って」



 カレンは指を鳴らすとシャボン玉が割れて椅子と長机が現れ、子供達は競争するように次々と椅子に座っていった。



 「カレン、前から思ってたんだがその能力すごくない?  なんでも出せるじゃん」


 「やばいっしょ! このキッチン・バブルはね、私の指定した部屋から調理・料理・食事に関する物を出し入れ出来る能力よ、料理に関しては最強なんだけどね。 戦闘とかはからっきしダメだね、料理包丁ぐらいしか出せないかな」


 「めっちゃ良いじゃん! 俺みたいに戦いしか出来ない奴より、何倍も良いよそのおかげでこんな美味しそうな料理食べれるんだからな、みんなもそう思うでしょ?」


 「うん!!」



 席についた子供達は口々に声を上げた。



 「じゃあ料理の説明をするね! 食べる物の事を知ればもっと美味しくなるからね」



 カレンは胸を張りながら喋り始めた。



 「まずはみんなも手伝ってくれた鳥の丸焼きね、鳥という動物はね、勇者がこの世界に持ってきたら動物で人が食べるために改良された動物らしくてめちゃくちゃ美味しいから高級食材なんだけどね。 


 その鳥を贅沢に3匹使ってお腹の中を綺麗にしてから野菜を詰めて1時間ぐらい焼いたら完成だよ! この炎の調節が絶妙に難しいんだけど、私は料理に関しては天才だからほらご覧の通り綺麗でしょ」



 カレンは指を鳴らすと、食欲を誘う綺麗な夕焼けの様な色の鳥の丸焼きが現れた。



 「すごい! 本当に綺麗だね、お姉ちゃん!」



 子供達の中の少女が宝石を見るような顔でそう言った。



 「そうでしょ! しかも私のキッチン・バブルに入ってる食べ物は状態が全て入れた瞬間に止まるから出来たて同然! でもまだ食べちゃダメ! この料理はあなた達の魔力回路に魔力を行き渡せさせるもの、もう片方の野菜のスープから先に食べないといけないの。 ごめんね、私も興奮しちゃって、鳥の丸焼きから説明して」



 「全然良いよー! スープも楽しみ!」



 子供達は料理を楽しみにソワソワしている。



 「じゃあ次はスープね!」 



 カレンが再び指を鳴らすと、机の上に小さなお椀が人数分現れた。



 「これは野菜のスープで野菜以外の調味料は少しの塩しか使ってないの。 味が薄いかも知れないけど野菜本来の旨味が出てるから美味しいよ! それでこのスープを飲めばあなた達の体に魔力の種みたいなものが宿る。 それを鳥の丸焼きで成長させて体に根を張らせるってイメージね! とにかくスープ鳥の丸焼きの順番で食べれば大丈夫!」



 「わかった! そうするね!」



 子供達はカレンに言われた通り空腹からなのかスープを一気に飲み干していった。



 「いくら柔らかく茹でたとしても少しは形残ってるんだからよく噛んで食べてね」


 「うん!」



 子供達はスープを飲み終わるとすぐに鳥の丸焼きに手をつけていった。



 「待て待て、これはかぶりつくもんじゃないから、俺が取り分けてやるよ」



 ガイアはカレンからナイフとフォークを受け取り、鳥の丸焼きを人数分に分けてそれぞれの皿に置いていった。 子供達は置かれるや否や、素手でかぶりついていった。



 「これすごい美味しい! こんな美味しい物初めて食べたよ!」



 子供達は一心不乱に鳥の丸焼きを食べ進めていった。 



 「カレン、これ唐辛子かなんか入れた? 子供達がすごく汗かいてるけど」


 「よかった、成功して汗が出てるのは全身を魔力が駆け巡ってるからよ、ほぼ全力疾走を続けてるぐらいの疲労感がこれから現れるはずよ」



 カレンの言うとおり、子供達は次々と机に突っ伏して寝始め、骨を齧りながら寝ている子供達もいた。



 「よし、これでこの子達が起きたら魔力を使えるようになってるはずよ」


 「じゃあこれでひとまずの仕事は完了だな悪いな、カレン付き合わせてしまって」


 「ううん、良いよ、ちっちゃい子達可愛かったし。 それよりまだ終わってないみたいだよ」



 カレンが向いた先には子供達がほっぺたを潰して寝ている中1人だけ浮かない表情でフォークを動かすダンの姿があった。


 





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