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第四話 再会

「ねぇ、二人とも。佐藤大地と一条由依って名前は知らない?」


俺はこの名前を口に出すと、ケントとアイは驚いた顔をしていた。俺の言葉で一気に静かになった。さっきまでなにして遊ぶか話し合っていたことが嘘みたいだ。


「な...何で、ユアンがそ....その名前を知ってるの?」


いちばん最初に口を開いたのはアイだった。それに続いてケントも話し始めた。


「おい、ユアン。何でお前がそのことを知ってるんだよ。その名前を知ってるのは俺とアイしか知らないはずだろ」


いつもはふざけたりしているケントがここまで真剣になっているのは、見た事がなかった。俺はケントたちの反応を見て確信した。


「お前らが驚くのは無理もないけど、俺の前世の名前は、五十嵐太陽」


『え!?』


ケントたちは驚きのあまり腰を抜かした。俺は、腰を抜かしたケントたちに目線を合わせるように座り込んで話を続けた。


「あの日、俺たちは事故にあった。俺は運よく意識はあったけど、血塗れになっていた大地と由依を見て俺は意識が無くなった。その後白い空間にいて神様から転生の話とお前らのことを聞いて転生を選んだ」


俺が話し終えると、さっきまで激しく動揺していた二人は落ち着いていた。途中からは、俺の話に相槌を打ってくていたりした。


「そっか......太陽も死んじゃったんだ....私たちも神様と会ったけど太陽が....居なかったから生きてるんだって思ったけど」


アイは話している途中で泣き出してしまった。それもそうだろう。生きていると思っていた人は結局死んで一緒の世界にいるとなれば嬉しい反面悲しい気持ちが大きいだろう。ケントも口には出していなかったが同じ気持ちのようだ。


「でも、俺はまた会えてすごい嬉しいよ」


アイを見ていたら俺まで涙が出てしまった。ケントも同じように涙が出ている。俺らは三人で泣きまくったあと、これからの生活のことを話し合った。


「これからどうする?」


ケントが訪ねてきた。


「俺はこのまま平和に暮らしたいけど……」


「私は王都に行ってみたいかな」


俺とアイの意見は真逆だ。ケンタの意見は


「俺は魔法とか使って魔物を倒したい」


とか言っていた。確かに俺らは村の人よりも魔力が高い。ケントの言っているように魔法をつかって狩りをする事など出来るかもしれないが、俺は平和に暮らしたい。自分が生活するために魔法を使うことはいいけど戦いとかにはあまり使いたくない。まだ三歳。時間はあるからゆっくりと将来のことは考えたい。


「てか、十歳になったら王都の学校に行くんだからそれまで村でゆっくりしようよ」


「うーん。それもそうかな」


意外にもアイはあっさりと引き下がってくれた。だが、問題はケントだ。


「なぁケント。別に魔法使って狩りをするのはちゃんと魔法を勉強してからでいいんじゃないか?十歳になったら学校に行くし、その時に魔法の勉強ができるから今はさ、今しかできないことをやろうよ」


「うーん、ユアンの言ってることは一理あるけど、魔法は別に学校じゃなくてもいいと思うぞ」


「え?」


何を言うかと思えば全く想像していなかった展開になった。


「だって五歳になったら、教会の人がきて神様から祝福がもらえるんだろ?その時に俺らの属性だったり、スキルが良ければ王都に行ける可能性があるし、冒険者になったりもできるじゃん。アイも王都に行けるしwin winじゃね?」


流石に俺でもそこまで考えていなかった。このケントの言葉を聞いて俺の横にいたアイは飛び跳ねて喜んでいる。


「じゃあ五歳になったらもしかしたら王都に行けるってこと!?」


「神様から良いものが貰えたらね」


俺の意見を言うことはなく話はスムーズに進んでいった。

結局五歳になって神様から良いスキルが貰えたら王都に行くことになった。


「でも、良いスキルとか貰えても王都で暮らせるとは限らないよね?」


俺はそこに疑問を持った。なぜなら例え珍しいスキルを貰ったとしても王都からスカウトされないと暮らせない。

王都はこっちの倍以上のお金を払わなければならない。

教会からのスカウトならば何ヶ月かは教会で生活できるため生活費を稼ぐことはできる。ただ、王都で暮らすには多額のお金が必要になると言うことだ。


「まぁ大丈夫っしょ!」


「はぁ?」


ケントの適当な答えで正直呆れてしまう。


「多分選ばれるよ。だって俺らだし」


「理由になってねーよ」


ケントの答えには呆れたが正直俺は教会から選ばれないように祈りたい。ただ普通に生活をしたい。

俺らは倉庫で話していることを忘れて二時間、三時間と平気で話していた。すると


ガラガラガラ


倉庫の扉を開ける音が聞こえた。音がした方を見てみるとアイのお父さんが立っていた。


「何してんだお前ら、こんな暗いところで。もう昼だぞ。帰らなくていいのか?」


それを聞いて俺らは急いで帰宅した。俺とケントの家はアイの家からは少し遠い。もし昼ご飯に遅れたら何を言われるかわからない。アイの倉庫を飛び出して、五分経つ時には家の前に着いた。恐る恐るドアを開けるとドアの前に鬼の形相をした母親が立っていた。


「いつまで遊んでるの!お昼ご飯冷めちゃったじゃない!!」


俺はここで叱られたあと、ご飯を食べ終えても説教は終わらなかった。

ちなみにケントの家は昼ご飯が抜きだったらしい。







まだ書き慣れていないので表現が変だったりしますがよろしくお願いします。

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