第二話 神様とのご対面
目を開けると真っ白な空間に立っていた。辺りを見回しても何も無い。
「あの..」
俺はびっくりして後ろを振り返った。振り返ると金髪の髪の長い女性が立っていた。女性はおどおどした様子で落ち着きがない様子だった。
「えっと..あなたは五十嵐太陽さんで間違えないですか?」
「あっはい。そうです」
俺は聞かれたことを簡潔に答えた。
「私の名前は、セレス。あなたたちの世界では神と呼ばれています。あなたは先ほどの事故で亡くなってしまいました。今のあなたには、転生という道もありますがどうしますか?」
あれ?今この人神って言った?俺の耳には神って聞こえたけど聴き間違えかな?
「あの..先ほど神って聞こえたんですけど、聴き間違えですか?」
「いえ、聴き間違えではありません」
「あっはい。なんかすみません」
なぜか反射的に誤ってしまったが相手は怒っていなそうだった。
「いきなり神だと名乗っても信じないのが普通です。あなたの反応は至って正常ですよ」
「あっありがとうございます」
また反射で言ってしまった。けどさっきの大怪我したのに今は傷一つないことを確認するとこの人は本当に神様と思うしかない。
「どうしますか?転生しますか?」
神様は俺の顔を覗き込むように言ってきた。俺は、迷っていた。先に死んだ大地と由依はここに来たのか。それとも俺だけここに連れてこられたのか。
「あの..俺より前にここに来た人はいますか?」
ダメもとで聞くしかないと思った。もし二人ともここに来ていなかったら転生しないで、成仏しようと思った。
「えっと....来ましたよ。確か名前が、佐藤大地と一条由依ですね、お二人とも転生を望まれたので異世界に転生しました」
俺はその言葉を聞いて喜びが止まらなかった。あまりの嬉しさに大声で叫んでしまった。
「よっっっっしゃぁぁぁぁぁ」
「ゴホン」と咳払いをするおとで我に帰った。
「すみません。神様の前ではしゃいでしまって」
「いえ、構いませんよ。亡くなった友達にまた会えるとなれば喜ぶのは無理もないですよ」
神様は優しいこえで答えてくれた。
「あなたも転生しますか?」
再度神様から尋ねられた。でもさっきの言葉を聞いて俺の答えは一つになった。
「転生でお願いします!!けど、転生する世界ってどんな世界なんですか?」
「はい、あなたが転生する世界では魔法やスキルというものが存在します。あなたはそこで自由に生きてください。ただそれだけです。他に質問がなければ転生の準備をします。ではあの二人と同じ世界に転生ということでよろしいですか?」
「はい!あっ、でも転生しても名前とか知らないと会えないんじゃ...」
転生ができてもなにも情報がなければ会うこともできない。会えなければ異世界に行く意味はない。
「心配ありませんよ。転生者はお互いを見れば転生者ってわかりますよ」
「えっそれってどういう意味ですか?」
「そのままの意味ですよ。転生者はあなたたち三人しかいません。なので見ただけで魔力の量が違いますので。では、お気をつけて」
「いや、ちょっと待っ....」
その瞬間自分の足元に見たことのない円が浮かび上がった。その縁は光を放ちながらみるみる視界が奪われていく。俺はまた意識を失った。
一話一話が短いですが読んでもらえると嬉しいです。