幼馴染
恋心に気付くまで。
稲葉 幸太。高校一年生。夏。俺はある事がきっかけで幼馴染への恋心に気づく事になる。
入学式当日、俺は学校に行く気はなかった。面倒だし長いし人が多いし。でも幼馴染、平尾 五月が
家へなぜか来ていた。
「なぜきた。」
「だから!さっきから何回も言ってんでしょ。あんた学校絶対行こうと思ってないと思ってきてあげたの」
「なるほどな。でなぜきた」
「だーかーらー!」
「はは。冗談だよ。どうしてもいきなたくねえなあっておもってあそんでた」
「...!!」
瞬間、すごい勢いで腹に五月のこぶしを食らった。
「ぐおお?」
「いい加減にしてよね。こっちだってけっこうやる事あるのに」
「す、すまん。、、、でもお前けっこう嬉しそうだった気が」
「。。。なにいってんの。私はあんたみたいにどMじゃないから」
「人をM気あるやつに勝手にしないでくれ。」
「はいはい。」
なんやかんやで俺は入学式に行くことになった。これ以上五月になにかいったら、次何言われるかわかったもんじゃないし。俺はあきらめて学校へ行く支度をするのだった。
「。。。」
着替えたはいいものの。なぜか五月はテーブルの前のいすに座ってこちらを見ている。
「早く朝食作ってよ」
「はい?」
「今日はお母さんが早く仕事にいっちゃって、自分で作るの面倒だしって思って」
どうして俺はこんなに五月の面倒を見にゃならんのだ。
「なんか今私のこと変な風に思ったでしょ」
「...!!い、いやあ?別にそんな事ねぇよ?」
「ふぅーん、ま。別にいいけどさっ!」
こいつ俺の心読める
んじゃねえか?
「あんたの心なんて読もうとも思わないわよ。」
「よんでるじゃねぇか」
「読んでないって。あんたの思う事なんざ、だいたい分かるわよ。それより、早く朝食作ってよね。」
「へいへい」
「あいよ。野菜たっぷりサンドイッチ。もちろん!トマトは入っております」
「うぐ!あんた、わざと?」
「なんのことですかね?いらないってんならいいですけど」
「おなかすいてるのに!」
こいつは小さい頃からトマトが大嫌いなのだ。
これまでのお返しってもんよ。...まあ今日がここまでいいか。
「はい。もういいよ。こっち食え。」
「...最初からそうしなさいよね」
うれしそうに五月はトマトの入っていないサンドイッチを食べていた。
「...ご馳走様でした。」
「ご馳走様でした。」
「けっこうおいしかったろ?」
「何言ってんのよ。パンに具材はさんだだけでしょ。まあおいしかったけど。」
「正直にうまいって言えよなー」
「...さあてともうそろそろいくわよー」
くそ、無視しやがったな。都合のいいときばっかさ。...ま、いいか。
そして、俺達は学校へと行くのだった。
つづく