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【重野由美】技士封義ルート①隣に住んでる小説家
私の家のお隣には小説家が住んでいる。
「あらこんにちは」
「こんにちは」
ただし某アニメのように人気があるわけでも、某ミステリードラマのように事件に首をつっこんで巻き込まれるとかもない。
知ってる人は知っているし一部のマニアが知っている程度なのである。
実は私もその中の一人だ。
せっかく隣にいるのだからサインくらいもらいたいけど、そんなことをしたらきっと引っ越されてしまう。
だから隠れて応援する事にした。
・・・
大好きな小説家と隣に越してきた彼は同一人物である。
それを知ったのは隣の内に最近引っ越してきた若い男性が、引っ越しの挨拶に来た時の事。
『あ、自分売れない作家でして…家からほとんど出ませんがけっして怪しいもんじゃありませ…んよ』
『はあ…』
絵に描いたような風貌をした作家だと思った。
『ごめんなさい。知りません』
本当は知っているけど嘘をついてしまった。




