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死にたくなったらいつでも電話しておいで

作者: 新田涼介

 生きてたら絶対聞いたことあると思うんだけどさ、「正直者は馬鹿を見る」って、聞いたことない?俺はよくあるんだけどさ、こないだも友達からそんな言葉聞いて実体験なんか話して盛り上がってたんだよな。

 この場合の「正直者」ってなんなんだろうな。どう思う?例えば自分に正直な奴ってこととか?けどそれってよく考えたら自分の欲望に忠実な奴ってことだよね。それって結局自分のことだけ考えてる奴のことだよね。そんな奴が馬鹿を見たような実体験聞いたことないんだよな〜。んー、ならこれは?素直な奴。これはどうだろうな〜。素直ってことはなんか命令されても「はい」って答える奴だよな〜多分。あ、確かにそういう奴は馬鹿見てんのかも。けどそいつってさ、生まれてからずっと素直だったの?いや分かんないよ、分かんないけどさ、小中高の時そのキャラクターにハマったんじゃないのかなって思うんだよね。そりゃ周りから「〇〇さんはこんなこと言う人じゃないでしょー」とかキャラ付けされたのはあると思うよ。けど結局そのキャラクターにハマりきったのは自分じゃん?てことはさ、多少なりとも自分も悪いわけだからさ、そういう奴って馬鹿を見るじゃなくて馬鹿を見に行ったが当てはまるんじゃないのかな〜。なんか、めっちゃ屁理屈な気もするけどね(笑)てか馬鹿を見に行ったってなんだよ。

 話変わるんだけどさ、すぐに「死にたい」っていう奴周りにいない?「うわっ課題やってなかった死にたい」とか「今月家賃払えねえよ死にたい」とかさ。あ、家賃払えねえ死にたいは俺も言ったことあるんだけどね。これすごいよな〜。だって死ぬ気ねぇじゃん?いや、それでいいんだよ!?それは本心からそう思う。死にたいって思うことが悪いことっていうか、んー、勿体無い!って感じ。死んで正解なんてそんなこと俺は全く思わないんだけどさ。その人達もさ、結局そのキャラクターっていうか、モードに入ってるだけなんだろうなって。死にたいモードっていうか。死にたいって思うことが悪いことって大半が考えてるから誰かしら止めてくれるじゃん。それで話聞いてもらったりしてさ。かまってちゃんとまでは言わないけど、んー、けどあれだな、こんな話本当に自殺した人にめちゃくちゃ失礼だな。やめよやめよこんな話。あ、俺から言い出したんだっけ?ごめんね。

 けど、たまにない?こんなこと考えんの。俺だけなのかな?こうやって意味ないことを深く考えようとすんの。こんなこと考えてるからさ、なんか、自分が人より頭良いとか人生ちゃんと考えてるとか勘違いしそうになるんだよね。ていうかもうしてんのかも。だってしてなきゃこんなことわざわざ言わないもんな。って、またなんか考えてんだよな。やばいだろこれ、もう病気じゃねえのって。けどそんなわけないって自分で分かってるし。自分を卑下したところで多分この性格変わんねえし。あれだ、捻くれ者だわ。これ絶対そうだろ。俺って捻くれ者なんだわ多分。あーやっと分かった気がするわ。あ、これ今自分でキャラ付けしちゃったかな(笑)

 ん?伝えたいこと?いや特にないよそんなこと。いや〜ごめんね。嫌な時間取らせちゃったな。今不快感しかないでしょ話聞いて。いや、決めつけるのはよくないか。あ、やっぱ思ってた?不快って。正直だなーおい(笑)まぁ怒ったりしないし大丈夫。けど気づいた?今自分が初めて俺に感情を伝えたの。安心したわ〜。やっぱ思ってること言われたら腹立つとかもあるけどなんか安心できるんだよな。特に君みたいな人から言われるとさ、なんか安心できるわ〜。

 で、まだ電話してたい?あ、これは電話切りたいからとかじゃないからね。なんかどうでもよくなったって?あ〜良かった(笑)それならさ、明日からもまた頑張ってよ。俺「正直者は馬鹿を見る」って言葉の「正直者」に対して結構否定的だったじゃん?けどさ、君みたいな人は報われてほしいって思うんだよね。報われる「べき」じゃないよ?それ言っちゃったら俺がなんでも決めて良いみたいになるしさ。ただそんなこと思ったかな〜電話してみて。だから頑張ってね。

 そんでまた、死にたくなったらいつでも電話しておいで。

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[一言] せやな〜  そやな〜  色々ありよるわな〜  ソレはソレとして  ありがとさんやで〜 
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