記憶の世界
青い短パンに白いTシャツを着た子どもの頃の俺がいた、
俺に似た子ども?いや違う!
あの子は俺だ!顔も声も仕草も俺だ!
小学1年生の俺がいる、隣にいるのは、同じく小学生の和也と郁人、それに孝之だ!
俺は驚いて動くこと出来なかった、
過去に来たってことか?タイムスリップってやつか?
それでここで何をするんだ?
何もわからない、楽しそうに遊ぶ子どもの俺を見ながら俺は悩んでいた。
和也が「すべり台であそぼう!」と言った、
みんなが「いいよ!」と言ってすべり台に向かった、
「あのすべり台は!」
声が出てしまった、でも子どもたちには聞こえていなかったようだった。
そのすべり台は届いたイラストの絵と同じすべり台だった。
手紙のイラストに描いてあったのはこのすべり台だったのか?
あれ?このすべり台は俺が落ちたすべり台?
昔にすべり台で遊んでいて落ちたことがあった、
このすべり台があの落ちたすべり台だ、確かあれは小学1年生の春でみんなで公園に行った時に、
すべり台に上って公園の入口を見たら同級生の晴人が見えたから手を振って、
手を振ることに夢中で足を滑らしてすべり台の階段のほうに落ちた、それからの記憶が無い、
大怪我では無かった、でも足の指にヒビが入り近くの整骨院に通った覚えがある、
それから高い所が怖くなったんだ!
そんなことを思い出していると、
小学生の俺がすべり台に上った、公園の入口に晴人が来た、危ない!俺が落ちる!
そう思った時に茶色い猫が来た、小学生の俺は晴人じゃなくて猫を見た。
「ニャ−ニャー」猫が小学生の俺を見て泣いた。
「あっ猫だ!」俺はすべり台をすべり下に降りた、
小学生の俺が猫を触ろうとすると猫はすすっとどこか行ってしまった、
「まさき!オレも仲間に入れて!」晴人が言って小学生の俺は晴人と一緒に遊び始めた。
小学生の俺は滑り台から落ちる事はなかった、あの時猫なんていたかな?
毎日のように公園に行ったから違う日の出来事だったのか?
俺は猫が消えた方に向かった、
猫は公園の隅に座っていた、俺が近づくと猫の方から近寄って来た。
「おまえがまさきだろ!」
「・・・・え?」
「おまえがまさきだろ!聞こえてるか?」
猫が話したそれも声がかなり低い!
「・・・話せるのか?」
「ココは普通の世界じゃにゃい!猫が話してもおかしくにゃい。」
「今にゃいって・・・」
「うるさい!猫語が混ざってしまう!そんな小さなこと気にするにゃ!」
口の悪い猫だな。
「おまえが話せるのはこっちの世界だけだにゃ!おまえは何もわかってないにゃ!」
「にゃ?」
「うるさい!だから細かいことを気にするにゃ!」
「ここはどんな世界なんだ?」
「ここはお前の記憶の世界だ、お前の過去じゃにゃい!」
「俺の記憶?」
話しが長くなりそうなので、
俺は近くにあるベンチに座った、猫もベンチに乗って俺の方を見て座った。
「人間には膨大な量の記憶がある、
毎日たくさんの情報を目から、耳から入れるだろ、
それを重要な記憶、重要じゃない記憶と分けてキープしてあるにゃ!
ここはお前の記憶の中。
手紙に描いてあったイラストはお前の記憶の中に色濃く残っていたモノのイラストにゃ!」
「え?じゃあなた・・・」
猫にあなたはおかしいかな?でも他の呼び方がわからない、
「えっと・・・」
「オレはカイだ!ここの案内猫だなんでも聞け!」
つづく




