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記憶の世界の探しもの  作者: yukiko
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螺旋階段

江藤に聞きたいことは山のようにあったが、江藤は疲れて憔悴していたので、

「今夜は寒いし帰ろう」と言って江藤を帰した。

「また明日にでも話しを聞かせてもらう」と言って江藤のスマホの番号を聞いて帰ることにした。


江藤は重い体を引きずり家に帰って行った、ここから徒歩10分の所に住んでいるらしい、

送ろうかと言ったが江藤は一人で帰れると言ったので、

俺は真夏の空色の手紙を5通持って自分のアパート帰った、

これで10枚揃った俺は冷え切った部屋に入り時計を見ると午前1時10分を指していた、

エアコンのスイッチを入れて部屋を温めた。

そして手紙をすべて開封して机にすべての手紙を並べて見た、

滑り台、プール、手紙、アップルパイ、ハチ、

そして新しい手紙の中身は、

数字の5,4,3,2,1と、

雪だるま、きつね、橋、赤い螺旋階段、熊の置物のイラストだった。

赤い螺旋階段は今住んでるアパートの階段と同じだった。

他のイラストはやはり意味がわからない。

部屋が温まり体もほぐれて来た。

色々なことがありすぎて俺の疲れはピークを超えていた。

スウェットの上に着ていたトレーナーを脱いで俺はベッドに潜り込む、

スマホを机に置いて来たことに気がついたが、

取りに行くのも面倒だった俺はすぐに眠りに落ちた。

深い深い眠りで夢も見なかった。

次に気がついた時は部屋は明るく、近所のおばさんの立ち話の声で目が覚めた。

時計を見ると午前9時を少し過ぎていた。

「もう9時か・・・」

俺はエアコンのスイッチを入れてベッドを出た。

洗面所で顔を洗い、昨日のことを考えた。

昨日のことは現実だよな?スマホを見ると江藤の番号が登録してあった。

現実だ・・・

コーヒーを入れて、パンを焼いた、俺は机に座りパンをかじりながら考えた。


左目・・・目が無くなり、目が戻る。

真夏の空色の手紙が10枚揃った。

江藤は誰に頼まれたのか?

黒い格好の男は誰なのか?

どんなに悩んでも答えのわからないクイズ。

いつも朝起きて絵を描いてご飯を作り、ご飯を食べて夜が来て1日が終わる、

誰にも会わない、誰とも話さないそんな生活をしている俺にこの謎は難し過ぎる。

そもそもこんなおかしな話し誰に相談するんだ、

こんな無職で社会から外れた俺の話しなんて誰が真剣に聞いてくれるんだ?

真面目に働いている大翔に話せるわけが無い!


朝ごはんを食べ終えてもやもやした心のまま、絵を描く気分になれず、

昨晩の江藤の様子も気になったので、悩んだが江藤に電話した、

しかし江藤は電話に出なかった。寝てるのか?まさか殺された?

手紙を俺に渡してお役目が終わり殺された?

そんなバカな!まさか・・・でもまさかなことが起こっているのが今の現実だ!

急いで着替えて江藤のバイト先のコンビニに向かった。

外は寒かったが俺は小走りでコンビニに向かった。

外からコンビニを覗こうとしたが、ガラスが曇って中が良く見えなかった、

俺はコンビニに入ってレジを見たそこに江藤はいた。


俺は全身の力が抜けるのがわかった、

「生きてた!」

俺は何も買わないでそのままコンビニを出た。

江藤は俺が来たことに気がついてないだろう、来た道と同じ道をゆっくりと歩いた。

江藤の左目はあった、何もなかったように働いていたやっぱり夢だったのか?

朝から疲れたな、家に帰って仕事をしよう、手紙も目も黒い男も一度忘れて仕事をしよう。

そんなことを考えながらいつもの赤い螺旋階段を上り部屋の帰ろうとして違和感を感じた。

いつもは2階までしかない螺旋階段の先があるのだ!

「え?どういうこと?」

軽くパニックになりながらも俺は自然と階段を上っていた。

足が勝手に動いて上っていたのだ、この階段は屋上に通じているのか?

でも昨日は無かった、今朝誰かが作った?そんな訳が無い!危険な気もする、

でも足が止まらない行かないといけないという気持ちになり螺旋階段を上った。


つづく


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