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東部第二連邦高等女学校の日常  作者: キュッチャン
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極短編『犬』

部長とメガネが歩いていると、犬が脇を通り過ぎていった。

「あ、犬だ。どこから入ってきたんだろう」

「首輪付いてるから誰かの飼い犬じゃないか?」


その時、校内のスピーカーが一斉にがなり立てた。

「全校生徒の皆さんへ、生徒会からお知らせがあります。

"軍用犬を愛でる会"で飼育中の軍用犬が脱走しました。

捕獲して連れてきた生徒には報奨金があります」

「さっきのお金捕まえようか」

「お金って言うな」



「お金~おいで~」

壁際に追い詰めた犬をメガネが猫なで声で呼ぶ。

「お金って呼ぶな」


部長のインカムが鳴った。

「部長ー!」

PPの声がする。

「PPか、いまちょっと忙しいんだ」

「部室が犬に占拠されてますー!」

「は?…待ってろ、すぐ行くから。

おいメガネ、その犬持ってったら部室に行くぞ」

「はーい」

あっさりと捕獲された犬は、メガネに小脇に抱えられ大人しくしていた。



連絡を聞いて集まったPP以外の部員たちが部室に近づく。

部室は思いの外、犬だらけだった。PPの姿は見えない。

「PP、どこに居るんだ?」

部長がインカムで問いかけた。

「BMPの中…」

「なるほど」

「おい保存食が食われてるぞ」

ストレロクが食い荒らされた袋麺などを指さして言った。

「クソとかマーキングとかされてないだけマシだと思おう」

部長は言った。


「コイツラ近づくとめちゃくちゃ威嚇してくるぞ、ヤバイんじゃねぇのか!?」

ストレロクが言った。

「コラ!新入り!ステイステイ!駄目だよ!ワンちゃんいじめないよ!!」

メガネが今にも飛びかからんばかりの新入りを制止している。

「これもう収拾つかねぇから飼い主共呼んでくるわ。

シャッターだけ閉めとこう」

部長は諦めて言った。

「PP、もうちょっと待っててね~」

「えーまじー…」



2時間後、部室を占領していた犬は全て捕獲された。

「いやー、ごめんねー」

捕獲した犬の一匹の頭をなでながら軍用犬を愛でる会の生徒は言った。

「下手したら死人が出てただろこれ」

「実際無理に捕まえようとした人が噛まれたりして大変だよー」

「こいつ…他人事みてぇに…」


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