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プロローグ 1
むかしむかし、もう千年もむかしのことです。
この世界をお作りになったやさしいかみさま、ギリトワイスは、人間にいじわるをするわるいかみさま、アレクバイドに言いました。
「もうこんなわるいことはやめて、人間にやさしくしておやりなさい」
しかしアレクバイドはききません。まだまだいじわるをつづけます。
これにはとうとうやさしいギリトワイスもおこってしまいました。
「おやめなさいと言っているのに。ならばわたしは、この力であなたをとめなくてはなりません」
こうしてせんそうがはじまりました。
あらそいは七日のあいだ、ひるもよるもつづきました。ギリトワイスは人間をまもるため、ひっしでアレクバイドのこうげきをふせぎました。
しかしすべてはふせぎきれず、アレクバイドの力でせかいは七つにひきさかれてしまいました。
ギリトワイスはすべての力をふりしぼり、アレクバイドをふういんしましたが、自分もむきずではいられませんでした。
きずついたギリトワイスはそのまませかいのさけ目におち、そこでふたたびめざめる日をまっているのです。
(絵本で学ぶフェルセプト神話 七日の聖戦 より)