第82話 詳しい情報
「おーい亜子、今良いか?」
「んー? 何かなぁ相沢さん?」
亜子と呼ばれた女の子はすぐさま沙月の方を向く。
「おやおや皆一緒でどしたの? あ、高梨さん良かった、誘拐されたって聞いたから、びっくりしたけど元気そうで何よりだよ」
「うん、ありがとう亜子ちゃん」
「うんうん、で私に何か用?」
「私じゃなくて真央がな」
「真央? って宇界さんじゃないこうして話すのは初めてだね、私は結城亜子って言うのよろしくね」
結城亜子、趣味で気になった情報を調べるのが好きな女の子だ。
「ああ、知ってるよ一番前の隅っこの席でいつも何か色々な本を読んだりしているよな?」
「おお、クラスの人気者に覚えてもらえるとは光栄だねぇ」
「自分のクラスの生徒の名前と担任の先生の名前は全部覚えているよ、一緒に勉強するんだから覚えておかないとって思ったから」
自分の配下の名前を全部覚えている真央にとってはクラス全員の名前を覚えるのは朝飯前である。
「おお、凄いねぇ、で宇界さん私に何か用?」
「亜子は色々な情報を知っているって聞いたから聞きたい事があるんだ」
「ほうほう、なるほどわかったよ、それじゃあ」
亜子は肩肘をつきながら。
「どんな情報がお望みだい? お嬢ちゃん」
決め顔でそう言うのだった。
「アンタ、毎回思うけどそれ何なの?」
「んー、雰囲気?」
沙月の疑問に亜子は答える。
そして真央は亜子に聞きたい事を聞くのであった。
「あー、なるほど最近起きている事件についてだね、うん確かに調べたよ」
「そうなのか?」
「うん、怒りが込み上げてくるって事でしょ? んーとそう言う理由で事件を起こすのが増えてきたのはゴールデンウィークが終わった頃からだね、ニュースになる事もあるけどそれ以外でも結構起きているんだよ」
「それ以外?」
「うん、私のとこでも知り合いのおばさん達が喧嘩してるのを見たよ、でもおかしいんだよね、そのおばさん達はあそこまで大喧嘩するほど仲が悪くないんだよ、むしろ仲良しな方でさ、他にも仲の良い夫婦が突然ありえないほどの大喧嘩をしたり、仲の良いおじいさん達が大喧嘩したりとか色々あったけど落ち着いた後で皆口を揃えてそんなつもりはなかったのに急に怒りが込み上げてカッとなってしまったらしいんだよ」
「なあ、何でそんな事知ってるんだ?」
真央は亜子に疑問を言う。
「聞いたら皆普通に教えてくれたけど」
「そうなんだ」
「まあ、そんな感じでどうしてかはまだわからないけど、何にもないのに急に怒りが込み上げてきて大喧嘩になったり、犯罪に走ったりするって事が最近増えているのは事実だね」
「そうか」
ここで真央は何かを考える。
(仲の良い者同士が急に怒りが込み上げ大喧嘩になる、状況としては似ているが確信がないから何とも言えないか、やはり実際に見てみないとな)
「真央ちゃん、どうしたの?」
「ん?」
真理亜に声を掛けられ真央は振り向く。
「真央姉さん何だかとっても難しい顔してたよ?」
「何か気になる事でもあったのですか?」
「ああ、いや別に大した事じゃ」
そう言いかけた途端教室が騒ぎ出す。
「何だ? あっちが騒がしいぞ」
「行ってみよう」
真央達は騒ぎの現場に行くのだった。
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