第73話 いつもの日常・・・・・・
家庭訪問が終わり真央は、今日も学校で真理亜達と会話をしている。
「皆、家庭訪問は、どうだった?」
「私は、特に問題は、何もなかったよ」
「私も、問題ありませんでしたね」
「私は、成績でお母さんに少し怒られちゃったよ」
家庭訪問について皆が話し合っていた。
「真央は、どうだった? 初めてだって聞いたけど」
「そうだな、特に成績も学校態度も問題ないとは、言ってたけど」
「まあ、真央なら問題ないだろうな」
「真央姉さんに問題があったら、大変だよ」
「そうなったら、お前は、もう終わりだな」
「ひどいよ、さっちゃん」
いつものように友達と話す何気ない会話。
真央は、これが何より楽しかった。
最初は、真理亜を守るために通い始めた学校。
でも、友達ができ何気ない会話をし、一緒に遊んだりもした。
これからもこんな楽しい時間が続くのかと思うと、真央は、毎日が待ち遠しいと感じていたのだった。
「日直のお仕事お疲れ様です、レイア様」
「ああ」
今日は、真央が日直であったため放課後に残って記入などをしていたため、真理亜達とは、一緒に帰らず、今リズと一緒に帰っているのであった。
「それにしても、レイア様が本当に学校を楽しそうに通っていて良かったです」
「そうか?」
「はい、毎日楽しそうな顔をしていますよ」
「そうなのか?」
そう言ってレイアは、自分の顔を触ったりしていた。
楽しそうな顔がどんなものなのかよくわからないが悪くないとレイアは、思っていた。
「ん? あそこにいるのは、彩音達か?」
レイアは、先に帰ったはずの彩音達を見つける。
「そうみたいですね、なんだか泣いていますけど」
「また何か言って、沙月を怒らせたのか?」
「あれ? ちょっと待ってください、よく見ると沙月さんと唯さんも泣いていますよ」
「どういうことだ、何かあっ・・・・・・」
言いかけたところでレイアは、ある事に気づく。
「おい、真理亜は、どこだ?」
「おかしいですね、真理亜様の家は、まだ先のはずなのに見当たりませんね」
真理亜の姿がない事に気づいたレイアは、急いで彩音達の所に向かう。
「皆どうした、何を泣いているんだ?」
「真央」
「真央さん」
真央に気づいた沙月と唯が何とか答えるが、今にも泣きそうな声だった。
「何があった、真理亜は、どうした?」
真央は、真理亜について聞くが内心では、嫌な予感がしていた。
何故かは、わからないがとても嫌な予感がしていた。
「真理亜は」
「真理亜さんは・・・うぅ」
答えようとするが、言葉に詰まってしまう。
その態度で嫌な予感がますます強くなる。
「ま、真理亜ちゃんが・・・」
ここで黙っていた彩音が口を開き。
「真理亜ちゃんが・・・知らない人に連れてかれちゃったよ!!」
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