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第61話 ゴールデンウィーク 8 これで終わらない

『おおー!!』

 

 真央が特大デカ盛りカレーを食べ終えた瞬間見ていた客達が一斉に歓声を上げた。

 さらに拍手まで鳴り響いていた。


「ホントに食べ切っちまうとは」


「あの、お嬢ちゃん何者だ?」


「見た感じ、小学生だが俺は、夢でも見てるのか?」


「ああ、目の前で現実を見てるのにまだ信じられねえ」


「だが、夢でもなんでもない事実だ」


 客達は、まだ目の前で起きたことが信じられないと思っている。

 小学生が明らかに食べ切れない量のカレーを平らげたのだから無理もない。


「なあ、真央」


「ん?」


「アンタ、学校の給食足りてるのか?」


「足りてるけど」


「でも、真央姉さんそれだけ食べられるんだよ」


「そうですね、あれだけ食べたのにお腹を壊している感じもしませんし」


「真央ちゃん、本当に足りてるの? お腹すいたりとかしない?」


「いや、問題ないけどそれに生まれてから空腹になった事もないし満腹になった事もないな、だから学校の給食だけでも十分足りるな」


「マジかよ」


「真央姉さん、どんな体してるの?」


「カレーを食べ切った事よりそちらの方が気になりますね」


 真央の体の中の構造がどうなっているのか、特大デカ盛りカレーを食べ切った事よりそっちの方に興味が行っていた。


「そう言えば、食べ切ったのは、良いけど制限時間内に食べ切ったの?」


 真理亜の発言に周りの者達は、そのことを完全に忘れていた。

 食べ切っても時間内でなければ意味がないからだ。


「心配ないさ、お嬢ちゃんの勝ちだぜ」


 そう言って店主は、タイマーを見せる。

 見ると五十分であり、まだ十分余裕があった。

 つまり真央は、制限時間一時間以内に食べ切ったことを意味する。

 

『おおー!!』


 客達の歓声の声が再び上がった。


「ほら、特大デカ盛りカレーを食べ切った賞金をやるぜ、お嬢ちゃん」


 そう言って店主は、賞金を渡し真央は、それを受け取る。


「ん? 店主さん、賞金って確か千円だったはずだけど、三千円あるよ」


 賞金の額が違うと店主に真央は、問う。


「おいおい、何言ってんだよ? いいか、お嬢ちゃんは、この特大デカ盛りカレーを食べてしかも追加でご飯とルーを頼んで時間内に食べ終えた、ここまでの事をされてたったの千円なんてケチ臭いことしねえよ、三倍ぐらい払うさ! さらに食べ切ったから代金もタダで良いぜ!」


 店主の言葉に客達は、おおー、と歓声を上げる。


「わかった、そう言うことなら受け取るよ」


 店主の男気を無下にするわけには、いかないと思った真央は、素直に受け取ることにした。


「しかし、お嬢ちゃんこれから他の飲食店に行くと大変なことになるぜ」


「ん? どういう事だ?」


 店主の言葉に真央は、疑問に思う。


「周りの客達が今回の事を拡散してるぜ、当然その情報は、他の飲食店に今頃届いてる頃さ、お嬢ちゃんが他の飲食店に行くとそこの店主達が己の料理人としてのプライドをかけてお嬢ちゃんに特大デカ盛りメニューで勝負しに来るぞ、お嬢ちゃんには、受ける覚悟があるか?」


「よくわからないが、勝負したいなら僕は、受けるつもりだけど」


「そうかい、ならまずは、ここの特大デカ盛りメニューを完食した証に写真を撮るぞ、それが勝利した証になる」


「わかった」


 そう言って真央は、完食した丼を手に持った状態の写真を撮ってもらった。


「よし、これでオッケーだお嬢ちゃんがどこまでいけるか見ものだぜ」


「・・・・・・なあ、なんか大食いバトル漫画みたいな感じになってないか?」


「真央姉さん、これから外食する時、大変だね」


「この町の料理屋さんってこんな事してるんですね」


「真央ちゃん、大変そうだけど大丈夫?」


「問題ないさ、ところで皆は、食べないのか?」


「「「「あ」」」」


 真央が特大デカ盛りカレーを頼んだことに気が行ってしまい真理亜達は、自分達が食べるカレーを注文していないことに気づく。


「ちょうど、賞金の三千円があるし皆の分を払うよ」


「それは、真央ちゃんが自分で手に入れたんだから、こんな事じゃなくて自分の欲しい物の為に使って」


 真理亜の言葉に他の三人も頷く。


「わかった、じゃあ店主さん、デザートとかってない?」


『いや、まだ食べるんかい!!』


 真央の言葉に全員が一斉にツッコんだのだった。










読んでいただきありがとうございます。


大食い勝負の話は、今後もやる予定ですのでよろしければ楽しみにしていてください。

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