第3話 女神からの報告
「僕が強すぎる?」
何を言ってるんだと言うような顔をしながらアイシスを見つめるレイア。
「ええそうよ、正直アンタみたいなバケモノが何で存在するのかってくらい強いのよ」
「大げさだな」
「大げさなワケないでしょ!! アンタがその気になれば女神族の私達や神族の神達さえも倒してこの世界そのものをアンタの思い通りにできるわよ!!」
アイシスは本当にそうなるという確信を持って発言する。
それは昔レイアと女神族との間に起きたある出来事をこの目で見てきたからである。
当時の彼女はまだ上位女神ではなかったがその出来事を見た事によりレイアは敵に回してはいけないという答えを抱かせた。
その出来事で女神や神々達もレイアを敵に回さず友好的に接しようと考え現在の状況になっている。
「まあ、こうして話してみてアンタがそう言う支配欲みたいなのがないのが幸いなのかしらね」
「・・・・・・」
「ちょっとどうしたの?」
レイアは何かを考えるかのように黙り込み
「リズ、僕はそこまで強いのか?」
レイアの隣で黙って聞いていたリズという髪の長い綺麗な女性に問いかける。
彼女はレイアの配下の一人でウィッチ族の女性で名前はリズ。
レイアの秘書のような役割をしている。
「そうですね、レイア様が桁外れに強いのは確かですが女神や神々を倒すと言うのはさすがにアイシス様が大げさだと思います」
リズは笑みを浮かべながらレイアの問いに答える。
「だそうだ、やはりアイシスが大げさなだけだろ?」
「何でよ!!」
「アイシス様、落ちついてください」
アイシスの隣にいた同じく女神族のノルンがアイシスを落ちつかせようとする。
「悪いわねノルンこんな事にいつもつき合わせて」
「いえ、アイシス様に比べれば大した事ありません」
「はあ、もういいわこの話は終わりにしましょう、平行線な気がするわ」
「ではアイシス様、レイア様とのお話は終わりと言う事でよろしいですか?」
アイシスが話を終わりと言うとリズがレイアとの話は終わりかと問う。
「いいえ、まだよ本当は話す事が別にあったけど来たらアンタが勇者と戦ったって言うからそっちの方から話して本題から脱線しちゃったけど私がレイアに話したかったのは別の事よ、アンタにとっても重要な事よ」
「僕にとっても重要な事?」
アイシスが話したかった事は別にあるらしくそれはレイアにとっても重要な事らしい。
「アンタ、レイラって姉がいたでしょ?」
レイラという名前をアイシスの口から聞いた瞬間、レイアは驚いた顔をする。
レイラとはレイアの姉であり先代の魔王でもあった。
ところが十数年前にレイアに魔王を継いでほしいと頼みどこかへと行き、そして次に会った時には亡くなっていた。
そんな姉の名前をなぜここで出すのか、レイアだけではなく隣にいるリズも驚き疑問に思っていた。
「アンタが驚くのも無理はないわ、なぜいきなりこの名前を出したか、その疑問に答えるけど、続きを話しても」
「ああ、かまわない、続けてくれ」
「そう、わかったわ」
レイアが続きを促すとアイシスは少し間を置き続きを話し始める。
「アンタの姉と同じ魔力を持った女の子が人間界にいるのよ」
読んでいただきありがとうございます。
ここまで読んでお気づきかと思いますが、あらすじと全然違うと思われますがまず最初にレイアがどうして人間界に行くことになったのかを書くべきだと思ったので、人間界に行くのは、もう少しかかると思いますが、どうかよろしくお願いします。