第46話 魔王シャロが来た 6 レイアは人間界であった事をシャロに話す
本日、二話目の投稿です。
レイアは人間界にシャロの配下がいた事を知りそれにシャロが関わっているかを聞く。
姉レイラを殺した者かも知れない者達がシャロの配下を人間界に送った事からシャロ自身がその者達と何かしらの関係を持っているのではないかと思い、レイアはシャロに聞くのであった。
「・・・・・・」
ところがシャロはうーんと何か難しい顔をしていた。
「おい、どうなんだ? お前の配下が人間界にいたんだぞ」
「・・・・・・レイア、グムバって誰なのだ?」
「は?」
シャロからは意外な答えが返ってきた。
「いや、お前の所の配下だって言っただろ?」
「それなんだが、我の配下の誰なのか全く思い出せん」
「お前の所の下級兵士だって言ってたぞ」
それでもシャロは全く知らないと言う顔をしていた。
「ガリウス、グムバと言う配下を知っているか?」
シャロは側近のガリウスに聞く。
「はい、下級兵士の中でも中の下クラスの魔族です」
「おおそうか、そう言えば我が軍の配下の書類を見た時そのような者がいた気がするのだ」
「お前な」
「で、そのグムバがどうかしたのか?」
「そのグムバが人間界にいて姉貴の娘を殺そうとしたんだよ、僕が行って止めたけどな」
その話を聞きシャロは目を見開き驚く。
シャロだけではなくガリウスも驚いていた。
「どう言う事なのだ!? 詳しく教えてほしいのだ!! 姉の娘とは、レイラの娘か?」
「ああ、そうだ」
それからレイアはシャロに何故人間界で暮らしているのかを全て話した。
「まさか、レイラが人間界で人間との間に子供ができていたとは、レイラがいなくなって、そなたが魔王になったのは知っているが、そのレイラが人間界に行っていたとは知らなかったのだ」
「そうだな、僕だって知らないうちに姉貴が亡くなっていて娘がいた話はつい最近知ったからな」
「そして我の配下である、グムバがその娘の命を狙っていたと言う事か」
そう言ってシャロはレイアに頭を下げた。
「すまなかったのだ、知らなかったとは言え我の配下だった者がそなたの姉の娘を殺そうとしたのは事実、責任は取るのだ」
シャロはレイアに謝罪する。
「シャロ様!? おやめください!! レイア様全ては私の責任です、配下のグムバがいなくなっていたのは知っていたのですが大方人間との交戦か任務で命を落としたのだと思い碌に調査をしなかった私に責任があります、責任を取るなら私に!!」
ガリウスも謝罪をし、全ての責任を取る事を言う。
「いや、別に良いけど、僕はただお前の配下がそうしていた事を言いたかっただけだから、それにグムバからお前に伝言も頼まれていたからな」
「伝言?」
「ああ、お前に何も言わずに人間界で暮らす事を許してほしいとな、後、お前に泥を塗ってしまう事を申し訳なく思っていたそうだ」
レイアはグムバから頼まれていた伝言をシャロに伝えた。
「お待ちくださいレイア様、本当にグムバはそう言ったのですか? 私の知るグムバとは全然違うのですが」
「そうなのか? ガリウス」
「はい、私の知るグムバは人間を下等生物と言い平気で人間を殺せる性格でシャロ様の事もどこかなめたような態度を取っていましたので、そのような態度を取っていたのが信じられなくて」
「そう言えば、グムバ自身もそう言ってたな、おそらくだが人間界の人間とふれ合っていくうちに人間の凄さを知って丸くなったのかもしれないな、真理亜を殺せたとしてもその罪悪感で自ら命を絶ったと言っていたくらいだしな」
「マリア? レイラの娘の名か?」
「ああ」
「そうか」
シャロはどこか元気がない感じになっていた。
「まあ、そう言う事だ、グムバの伝言も確かに伝えたしこの話はこれで終わりで良いだろ」
「良いのか? 本当に我は責任を取らなくて?」
「ん? どうした?」
「だって、我の配下がそなたの姉の娘を殺そうとしたのだぞ?」
「お前がやったわけじゃないし、別に責任を取ってほしいから言ったわけじゃない」
それにと続けて。
「僕は友人のお前を困らせたいわけじゃない、ただ自分の配下の事を知っておいた方が良いと思ったから言ったんだ」
「友人!? 我は、まだそなたの友人でいられるのか!?」
「? ああ、何だどうした?」
「だって我の配下がこんな事をしたんだから絶交されるかと思ったのだ」
「お前が元気なかったのはそう言う事か、別に絶交する気なんてないけど」
「本当か!?」
「魔王の中でお前とは一番付き合いも長いしな、お前と一緒にいるのはなんだかんだ楽しいと思ってるのも確かだ、それに絶交と言ってもどうせまた僕の所に来るんだから、無駄な事だろ?」
レイアがそう言うとシャロは一気に笑顔になった。
「そうか、うん、我はレイアの友達なのだ!!」
「良かったですねシャロ様、エンシェントドラゴンの肉はあまり喜んでいただけなかったのは残念でしたけど」
「ん? どういう事だ?」
「はい、シャロ様は滅多に手に入らない幻のドラゴンの肉を友人であるレイア様にも食べさせたいと言ったのです、早く食べさせたかったので連絡を事前にせずに来てしまったのです、それでいなかったのであのような状況に」
「なっ!? ガリウス何を言うのだ!?」
ガリウスの告白により顔を真っ赤にして慌てるシャロ。
「何だシャロ、僕に食べさせたかったのか」
「ち、違うのだ!! 滅多に食えない物が手に入ったから、どうせなら食べさせようと思っただけなのだ!!」
なおも顔を真っ赤にして言うシャロ。
「そうか、でもあの肉は旨かったぞ」
「そ、そうか旨かったか? なら良かったのだ」
シャロは満足気な顔をする。
「まあ、シャロ、話は戻るけど自分の配下の名前くらい覚えといた方が良いと思うぞ」
「いや、レイアいくら何でも全員は覚えきれないものなのだ」
「いや、覚えろよ、魔王なんだから」
「何を言ってるのだ? 他の魔王だって配下全員の名前を覚えている者などいないぞ? 良くて幹部や各部隊長の名前なら我も全員覚えてるけど下級兵士まで覚えてるのは多分魔王の中ではレイアだけなのだ」
「え?」
「ん?」
シャロの言葉にレイアは疑問を言う。
「魔王って全員の名前覚える必要ないのか?」
「少なくとも幹部や各部隊長、後それなりに実力のある者なら我は覚えるけど、何の成果もあげてない下級兵士の名前は何となく書類を見てああ、いたなーって感じなのだ、他の魔王だってそんな感じなのだ」
「そうなのか?」
「そうなのだ、そう言うのは魔王の側近の仕事なのだ、我だとガリウス、そなただとそこのウィッチ族のリズと言ったかな、彼女の仕事なのだ」
「・・・・・・」
レイアは何も言わずに黙り込むのだった。。
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