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第43話 魔王シャロが来た 3 レイア、人間界の話をする

 レイアが子供の姿になっていた事に気づいたシャロは驚く。


「レイア!! 何故子供の姿なのだ!?」


「いや、気づくの遅いだろ」


「何だレイア、何かの呪いでも受けたのか?」


「いや、違うけど」


「と言うより、そなた達配下なのにレイアのこの姿が気にならなかったのか!?」


 シャロは幹部達に聞く。


「いえ、気づいてはいましたが」


「なんか、聞いてはいけないような気がして」


「レイア様もお疲れなのではないかと思いまして」


「だから、子供の姿になって何もかも今だけ投げ出したいと思っていたのかと」


「私も任務から戻って来てレイア様の姿を見た時は、ん? と思いましたけど皆が普通に接していたので暗黙の了解のようなものかと」


 リズ以外の幹部達が思っている事を言う。


「いや、普通おかしいと思うものなのだ!!」


「まあ、落ち着けってシャロ、魔力を操作してこの姿になっているだけだから」


「我よりもちっちゃい姿に何故なっているのだ?」


 シャロはレイアに問う。

 自分よりと言っているがシャロの身長は小さく、人間界では中学生位の身長なのだ。

 

「ああ、僕は今人間界で暮らしているからな」


「何?」


 レイアの答えにシャロは目を細める。


「何故人間界にいるのだ? 人間と言えば頭の悪い下等生物じゃないのか?」


「頭が悪いと言う部分はお前には言われたくないだろうな」


「そんな下等生物しかいない世界で何故暮らしているのだ?」


 不機嫌な顔をしながらシャロは問う。


「どうした? そんな怖い顔をして」


「当然なのだ、あんな下等生物の世界など下らないものに決まっているのだ」


 人間は下等生物、それは魔族の認識であった、レイアのいるこの世界では。

 だが。


「人間界の人間はこの世界の人間より優れているぞ」


 レイアはシャロの言葉に反論する。


「何だと?」


「確かに人間界の人間は魔力を持たないから魔法も使えない」


「魔力を持たない!? やはり下らないではないか」


「話を最後まで聞け、魔力を持たないがそのかわり技術が発展しているんだ」


「技術?」


「ああ、技術も知識も明らかにこの世界の人間より上だ、いや、もしかしたら僕達魔族よりも上かもしれない」


「馬鹿な!? 我ら魔族より上だと!?」


 レイアの話はとても信じられないものだと同じ世界に行ったリズ以外全員感じていた。


「本当なのか? リズ」


「ええ、少なくとも技術面に優れたドワーフ族よりも技術は上だと思いますし、知識量も相当なものでおそらく知識量が多いエルフ族よりも上と言っても過言ではないと思います」


 ドラギオスの問いにリズは答える。

 それでもこの世界の人間を知っているため、やはりレイアとリズの言葉はどうしても半信半疑に思ってしまう。


「レイア、そなた頭でも打っておかしくなったのではないのか?」


「お前にだけは言われたくないな」


「だってそうだろ? 人間界の人間が優れている? そんなの信じられないのだ」


「シャロ、この世界の人間と人間界の人間を一緒にしないほうが良い、便利なものがたくさんあるし、食事だって旨いぞ」


「食事が旨いだと? なら我が持って来たこれとどっちが旨いか決めてみるのだ」


「何を持って来たんだ?」


「ふっふっふ、そなたも驚くのだ、ガリウス」


「は、ただいま」


 そう言ってガリウスは何かを持って来ていた。


「今日来たのはレイア、そなたをあっと驚かせるためなのだ」


「ん?」


 シャロが持って来たもの、それは果たして何なのだろうか。

 






 

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