第451話 豪華な船旅 10 大スクリーンでのゲーム 5
「何より凄いのは魔法少女に変身するステッキを乃亜自身が作った事だよな」
「ああ、確か乃亜は天才女子高生で天才発明家でもあるって設定だったな」
「そう、そんでもって財閥の令嬢って言うお嬢様だからな、しかもその家がかなりの権力の金持ちだから自家用の人工衛星とかでドグラ達の存在を知る事ができたから奴らが来る前に戦えるステッキを作ったんだからな」
「自家用の人工衛星ってのは何なんだと思ったが、凄いお嬢様なんだなって僕はそう納得する事にしたよ」
「私もだ」
真央に同意するように朱莉が言う。
「しかも第一話で何も言わずに警察官である恵にステッキを渡して敵を倒した次の日に警察に出頭したのには驚いたな、てっきり謎の怪盗少女として警察側もどうすべきかって展開になると思ってたらまさか本人自ら正体を明かしたんだもんな」
「僕も友達に教えられた時には驚いたな、こういうのって他の作品だと中盤か終盤間近で明かすって言うのが多いけど、最初から明かすんだなって」
「作者のインタビューだと、怪盗と警察をモチーフにしているけど共通の敵がいて乃亜はあくまで敵が持っている危険物を盗むだけで一般人への危害は考えてないし、お互いに世界平和を願ってるんだったら最初から事情を話して協力してもらえばいいって思ったから最初から正体を明かす事にしたらしいぞ」
「確かに乃亜は事情を話せば協力を得られる状況と言えたから変に対立させるよりは協力した方が早いし、警察だってちゃんとした証拠と実際に一般人が襲われたって言う実害が出ていたら動いてくれるし協力してもらうにはいい人選だったかもな」
「しかも、ちょうど恵って言う魔法少女になっても違和感がない女性警官がいたしな」
「彼女も結構大変だったよな、いきなり適性があって上司から協力しろなんて言われるし」
「国の命運は君の手に掛かっているとか上司に言われた恵を見た時は、思わずドンマイって言ったな」
「僕もだよ、何て言うか頑張れって言ったな」
そんな話をしているとそろそろ対戦が終わりを迎える。
「よし、これで終わりだ」
真央が恵の必殺技を使用するとドグラの体力がなくなり真央が勝利するのだった。
「あ、もう少しだったのに」
「何とか勝てたな」
朱莉は悔しがるが真央の言う通り本当に紙一重の差と言えるくらいで実際どちらが勝ってもおかしくないのであった。
「次は魔法少女優香理のキャラで対戦しようぜ」
「ああ、いいぞ」
朱莉の提案に真央は同意して次は魔法少女優香理に出て来るキャラを選択して対戦するのだった。
「僕はザンギルを選ぶよ」
「私は優香理だな」
お互いに選んで対戦が始まる。
『あの時みたいにやろうぜ、命を懸けた戦いをよぉ』
『お前の顔など二度と見たくない、地獄に送り返す』
『FIGHT』
「ザンギルって魔法少女優香理の中だけでなく歴代の魔法少女でもかなりヤバイ敵キャラだったよな」
「ああ、まさかたくさんの魔法少女を殺しているなんて思いもしなかった」
「ああ、衝撃の事実だったな」
朱莉の言葉に真央も頷く。
「しかも、魔法少女達を殺していたのは自分達の武器を作るために魔法少女からステッキを奪っていたって言うんだからな」
「まさか敵が使っていた武器が魔法少女を殺して奪ったステッキを改造したものだったとはな」
「しかも、魔法少女になったばかりの優香理に戦い方を教えた先輩の魔法少女もこいつに殺されていたって言うからな」
「あれも驚いたな、何度か回想で出て来たから優香理も尊敬している先輩なんだなと思って、てっきりどこかで再登場するのかと思ったら、まさかだったな」
「ああ、優香理も冷静さを失ったから、相当尊敬していた先輩だったんだろうな、だからその先輩を殺したザンギルを赦せなかったのも当然だな」
「いつもは冷静な優香理が怒りに身を任せるくらいだからな、だが冷静さを失った事でザンギルに敗北して瀕死の状態になってしまうしな」
「ああ、そして復活した優香理が手にした新たな力がこれなんだ」
そう言って朱莉はコマンドを入力するのだった。
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大スクリーンでのゲームの話はまだ続きます。
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