第445話 豪華な船旅 4 船の施設 2
「この船、お店もたくさんあるみたいですね、ショッピングもあればお土産コーナーとかもたくさんありますし、この船自体が一つの商店街と言ってもいいくらい、たくさんのお店がありますよ」
「こんだけ大きな豪華客船だからなぁ、そりゃ一つの商店街って言われても納得いきそうだな」
「プールに行く前にチラッと見たけど、たくさんのお店があったよねー」
ジュースを飲みながら彩音が思い出したかのように言う。
「色々なお土産があって、お店の人に頼めば家に宅配で送る事もできるみたいですよ、行きと帰りでこの船に二回乗りますから、今急がなくても林間学校が終わった帰りの豪華客船でも頼めば大丈夫ですよ」
「夜中とか結構にぎやかになりそうだな」
「そして昼食と夕食、さらに明日の朝食もかなり豪華なものが出るみたいですね、バイキング形式みたいですよ、和洋中たくさんの種類のメニューがあってデザートやドリンクもたくさんあるみたいですね」
「バイキング形式」
「さらにスタッフ達による余興もあるみたいですね、夕食だと音楽団による演奏があるみたいですね」
「なあ、さっきから思ってたんだが、これ学生が乗っている豪華客船だよな? 学園の所有物って言ってたよな?」
「はい」
「ここまでする意味があるのか、て言うかよく小学生の林間学校の船の移動だけにこれだけのスタッフさんが仕事引き受けてくれたな」
「普段は別の場所でそれぞれ働いているそうですが、林間学校など船での移動手段を使う時には学園が雇うみたいですよ」
「そんなに金あるのか!? 見た感じかなりのスタッフさんがいるぞ!?」
「そこは問題ないのではないですか? だって、私達の通っている学園、超がつくほどのお嬢様学校じゃないですか」
唯の言葉に真央達は確かにと言いたそうな顔をしていた。
「それに清涼女子学園なんですけど、かなりの予算があるって噂ですよ」
「かなりの予算って、どれくらい?」
沙月が恐る恐る唯に問う。
「これは、亜子さんがあくまで噂で手に入れた情報なんですけど、この学園、国家並みの予算があるらしいですよ」
「何だろう、普通ならそんなわけないと言えるけど」
「ここのスタッフさん達の数を見ると、雇うにしても相当なお金が掛かるよね?」
「うん、しかも唯ちゃんがさっき説明したけど、この船の設備凄そうだし、この船だって相当な値段がすると思うし、しかもその船を学園が所有している」
「おまけに施設も料理も充実している、どう考えてもかなりの大金が掛かっているだろうな」
唯の言葉に普通ならそんなバカなと思うだろうが、実際にこの豪華客船のスタッフの数を見るともしかして本当なんじゃないのかと否定できない真央達であった。
「まあ、せっかくの豪華客船の旅だし、今日はこの船の旅を満喫しようか」
「うんうん、そうだね、この船旅を楽しもう!!」
「何があるか後で見に行こうね」
「ああ、この船旅、楽しまなきゃ損だな」
「そうですね、今はこの船旅を楽しみましょう」
真央達はそれ以上は考えない事にした。
きっとその先は大人の世界の話なんだろうなと思い、子供の自分達はそこにはまだ入るべきではないと思う事にした。
子供は子供らしく豪華客船での船旅を楽しもうと決めたのだった。
読んでいただきありがとうございます。
知らぬが何とやら。
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