第382話 またやって来た、ゴールデンウィーク 25 遭遇
「よし!! コンプリート!!」
シエラとトレードした奈津美は手提げに入れていたファイル取り出し開くとたくさんのカードが収納されていた。
「これがコンプリート用のファイルですか?」
「うん、番号順に入れてるんだ、ほらここ、ここだけ空いてるでしょ? ここがさっきシエラちゃんとトレードしたカードの場所なの」
「なるほど、そこに入れれば完成ですか」
「そうだよ」
奈津美はシエラとトレードしたノーマルカードを空いている場所に入れるた事で全カードが揃ったのだった。
「ふふん、これでこの弾のパックは全種類コンプリート」
コンプリートした事で奈津美は上機嫌になる。
「凄い喜んでますね」
「こんな奈津美さん始めて見ました」
「ところで奈津美さん、そのカードを入れるファイルとこのカードの束は出かける度に入れてるのですか?」
「うん、カードを買う時に色々なカードショップに寄るからそこで同じ魔法少女カードをやっている人とトレードとかしてるよ」
「そんな事ができるんですね」
「カードショップにはバトルできるスペースもあるし、時々カードショップで大会とかもやるからたくさんの人が来るんだよね、それだけ魔法少女カードは人気なんだよ」
「なるほど、魔法少女シリーズは世界でも人気だと聞きますからね」
奈津美の説明を聞いてシエラは納得する。
「もうじき新弾のパックが発売されるからまた集めないとね」
「奈津美さんのコレクター道はこれからも続きますね」
「確かに」
奈津美の様子を見て言った樹里にシエラも頷くのだった。
それからも三人で遊び、帰りの時間になる。
「じゃあ、シエラちゃんまた学園でね」
「お姉様、また学園で」
「はい、また学園で会いましょう」
手を振る二人にシエラも手を振って二人を見送るのだった。
「さてと」
二人の姿が見えなくなったシエラは振り向き目を鋭くしある方向を見つめる。
「ふう、ふん!!」
息を吐いてからシエラは感知の魔法を広範囲で発動させる。
「そこですか、今行きますよ」
シエラは人気のない所に行きそこから瞬間移動の魔法を使いその場から消えて移動した場所はどこかの建物の屋上だった。
「あなたですね?」
「!?」
シエラが目の前にいる人物に声を掛けるとそいつが振り向く前に近づき手を掴み瞬間移動の魔法を使い共に別の場所に移動する。
二人が移動した場所はどこかの山奥でありシエラは手を離して距離を取る。
「あなたですよね? 先程から殺気を出し続けていたのは」
シエラは目の前の人物に問うのだった。
読んでいただきありがとうございます。
シエラ、敵と遭遇しました。
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