第375話 またやって来た、ゴールデンウィーク 18 限界を超えて
「ほら、じゃんじゃん食いな!!」
郁恵と店主達が次々と色々組み合わせたお好み焼きを出す。
「行くぜ!! 新鮮な魚達と」
「新鮮な肉を焼いて、それをお好み焼きにトッピングだ!!」
「肉と海鮮のミックスお好み焼きだよ」
「おお、肉も魚も火が通ってて旨い」
「ほれ、俺のカツと」
「俺のハンバーグで」
「ほれできたよ、カツとハンバーグのボリューム満点、お好み焼きバーガー」
「カツとハンバーグの肉だらけ、食べ応えがあって旨い」
「そんじゃこれはどうだ」
「麺も入れるぜ」
「そこにチーズも入れて加熱させる」
「お好み焼きピザカレーラーメン味だよ」
「おお、一見合わなそうだけど、旨いな」
「はい、新しいジュースだよ」
「その上にアイスを乗せてさらにクリームと果物を乗せたフロートよ」
「おお、旨いけどこれはお好み焼きと関係ないな」
「「確かに」」
その後も郁恵と店主達は色々な組み合わせのお好み焼き、時々色々なデザートが出て来るが真央は次々と食べていく。
「ちょいとアンタ達、これ何だい?」
「確かに、これは何だ?」
真央と郁恵は店主達に問う。
気持ちがハイになっていたのか気づかずに目の前のお好み焼きを見るとそれはお好み焼きなのかと疑う物ができていた。
それはあまりにも禍々しいオーラを放っていてお好み焼きなのに何故かグツグツしていて出ている湯気が濃い紫色でお好み焼き自身も紫と黒が混ざったような色だった。
「おい、何だよこれ?」
「俺に聞くなよ」
「んー、何か旨そうだなって思って色々ぶっこんだのは覚えてるんだけどよ」
「作ってる時は特に何も気にならなかったが」
「見た目も気にならなかったな」
「と言うより、アンタ何でこれにたくさんのフルーツ入れてるの?」
「いやー、それが思い返しても何で入れたのかわからないのよ」
「そもそもこれ生み出して良い物なのか?」
「まるで夕方に放送している国民的アニメのガキ大将が作ったあのシチューみたいだね」
『それだ』
喫茶店のマスターの言葉に店主達が同意する。
て言うかその例え大丈夫か?
「まあ、出されたのなら食べるけど」
「ちょいと待ちな」
真央が食べようとするが郁恵が止めに入る。
「・・・・・・あたし等もこれ食べるよ」
『え!?』
郁恵の発言店主達は驚く。
「そりゃそうでしょ、こんな得体の知れない物、客に食べさせるわけにはいかないだろ、ましてや子供に食べさせるわけにはいかない」
『確かに』
「いや別に僕は構わないが」
「アンタが良くてもあたし達が納得いかないよ、どうしても食うならあたし達と一緒に食うわよ、皆箸を持ちな」
郁恵に言われて店主達は箸を持ち郁恵がヘラで食べやすく切り分ける。
「じゃあ、行くよ」
店主達はそれぞれお好み焼きを箸で摘まむ。
「良いね? せーの」
郁恵の合図と共に真央と店主達はそのお好み焼きを口に入れる。
「・・・・・・悪くない」
真央がそう言うと郁恵達も頷く。
「確かにこれ以外といけるね」
「見た目がスゲーあれなのにな」
「ああ、この見た目からは信じられないくらい旨いな」
「見た目で判断するなって奴だな」
「ゲテモノ料理って考えれば」
「悪くないな」
「このフルーツが良い感じになってるわね」
「酢豚のパイナップルみたいな感じかしら」
「甘味や風味が出るって言うが、俺はあまり好きじゃないな、悪くはないが」
「酢豚のパイナップルは賛否両論だからね」
「味は悪くないけど、見た目でどう考えても没だね、と言うより同じの作れって言われてもどうやって作ったかもわからないし」
郁恵の言葉に店主達も頷く。
そうしてお好み焼きの形をした何かを食べ終えるのだった。
その後も色々なお好み焼きを作り続けて真央がそれを食べ続けていくがそろそろ終わりも近づくのだった。
「もう、材料が尽きたね、と言うより、あたしはどうやってこれを作ったんだい?」
郁恵は目の前にあるお好み焼きを見て疑問を言う。
何故なら郁恵と真央の前には鉄板を埋め尽くすほどの巨大なお好み焼きがあったのだった。
読んでいただきありがとうございます。
普通サイズでは終わりません、最後に定番の特大メニューが出ました。
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