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第364話 またやって来た、ゴールデンウィーク 7 修行 4

 山の主であるイノシシの最期を見届けたレイア。


「よし」


 イノシシへの敬意を終えたレイアはイノシシとの約束を果たそうと行動する。


「こいつとの約束だからな、まずは毛皮を剥がないとな」


 レイアは手に魔力を纏いイノシシに当てて撫でるように動かすと毛皮が剥がれていく。

 魔力を纏って手を薄く鋭く切れるナイフのようにしたのだ。

 

「魔力をコントロールするためにこうやって魔物の毛皮を綺麗に剥がせるようにやらされたな」


 かつて修業した記憶を思い出しながらイノシシの毛皮を剥がし終える。

 続いて血抜きをする。


「僕の世界にもイノシシの魔物はいたから多分身体の構造は同じだと思う、なら血抜きをするならここを切れば良いはずだ」


 元の世界にいたイノシシの魔物と同じように血抜きをしていく。

 綺麗な水が流れているのでそこで血抜きをした肉を洗い流して綺麗にしていく

 それから肉を綺麗に分けて切る。


「さて、火が必要だな」


 肉を切り終えたレイアは周りに落ちている木の枝を拾いほんの少し魔力を積まれた枝に向けて放ち火をおこす。


「よし、火も出て来たし焼くぞ」


 レイアは切り分けたイノシシの肉を焼いていく。


「・・・・・・」


 肉を焼いている間、特にする事もないのでレイアはじっと座って肉が焼けるのを待っていた。


「・・・・・・調味料でも持って来るべきだったか」


 そんな事を言いながらもしばらくすると肉が美味しそうに焼ける。


「いただきます」


 レイアは肉を刺した木の棒を一本取り一口食べる。


「ん、思った通りだな、イノシシの魔物より肉が柔らかくて旨いな」


 その旨さにあっと言う間にイノシシの肉を一本食べ終える。


「・・・・・・」


 レイアは剥いだイノシシの毛皮を見る。


「羽織ったら、雰囲気が出るかも」


 イノシシの毛皮を羽織ってレイアは肉を食べる。

 その姿は傍から見れば山の住人とでも言われそうだ。


「僕は今、山と一体になっている気分だな」


 そしてレイアはイノシシの肉を全部食べ終えるのだった。


「ふう、さてと」


 レイアは魔力を放ち地面に大きな穴をあけてその中にイノシシの骨を全部入れて土を埋めるのだった。


「骨までは食えないからな、せめてこの山の大地で見守っていてくれ」


 レイアは両手を合わせてイノシシの魂の供養をするのだった。


「・・・・・・帰るか」


 レイアは服を着替えてそのまま下山するのだった。

 





~side レイアの住むマンション~


「帰ったぞ」


「お帰りなさいませ、レイア様、修行はいかがでしたか?」


「ああ、それなんだがな」


 レイアはリズに修行について話すのだった。


「滝行をしたり、山の主が出て来て戦ったり、瞑想したり色々やったが、わかった事がある」


「何でしょうか?」


「リズ」


「はい」


「大食い勝負なのに、山での修行って関係なかったんじゃないのか?」


「・・・・・・確かにそうですね、全く関係ありませんでしたね」


 修行を終えてからその事に気づくレイアとリズであった。

 大食い勝負に向けての新たな修行を開始するのだった。



 

読んでいただきありがとうございます。


何となくそうじゃないかと思ったけど、取りあえず最後までやってみたって言うあれです。


面白ければブクマと評価をよろしくお願いします。

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