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第357話 最新プール施設 後編

「八重、一体何事ですの?」


 慌てて来た八重達に茜は問う。


「茜様、実は」


 八重は耳打ちで茜に伝える。


「何ですって!?」


「茜どうしたんだ?」


「田村さんが、溺れたそうですわ!!」


 茜の言葉に全員が驚きすぐさま現場に向かうのだった。

 現場につくとそこにはクラスメイト達がいて中心には倒れているミーシャとミーシャに寄り添う晴香、英美里、聖奈がいた。


「何がありましたの?」


 茜が問うと晴香が答える。


「泳いでいたんだけど、ミーシャが途中で足をつったみたいなの、それで溺れてしまってすぐに助けに行ったんだけど」


「意識不明な状態になっているというわけですね、八重、今すぐ医療スタッフを」


「は!!」


「さてとその間にどうにか田村さんを安静にさせて」


「待て」


 真央が待ったをかけミーシャに近寄る。


「マズいな、ミーシャが息をしていない」


「何ですって!?」


 真央の言葉に全員が慌て出す。


「皆落ち着け、僕達が騒いでも状況は変わらない、何が最善かを考えるんだ」


「ですが、宇界さん一体どうすれば」


「これは、やっぱりアレしかないよ」


「結城さん、アレって何ですの?」


「それは、人工呼吸だよ!!」


 亜子の言葉に全員が目を見開く。


「というわけで城ケ崎さん、人口呼吸を」


「え? わたくし聞いた事はありますけど、やり方は知りませんわ!!」


「息を吹き込んで、心臓マッサージを交互に繰り返せばいいんだよ」


「結城さん、やり方をご存知ならやってくださいませ」


「いや、その」


 亜子は恥ずかしがって顔を逸らす、それを見て人工呼吸のやり方を知っている子達は顔を赤らめる。


「なら僕がやる、亜子、やり方を教えてくれ」


「え?」


「一刻を争うんだ、それで助かるならやるべきだ、だから早く教えるんだ」


「わ、わかった」


 亜子は真央に人工呼吸のやり方を教える。


「まずは口元に耳を傾けて息をしているかどうかを確認するけど、それはもう終わってるから、額を押さえて顎を上に向けて顔をのけぞらせるようにするのそうすると空気の軌道を確保できるから」


「こんな感じか?」


「うん、そして次に息を吸って口移しで息を吹き込むの、吹き込む時は鼻をつまんで吹き込んで、そうしないと空気が漏れてしまうから、それを二回やって」


「わかった」


 真央は大きく息を吸いミーシャの鼻をつまんでミーシャの唇に自分の唇を重ねて息を吹き込む。

 その姿を見てクラスメイト達は顔を赤くしたり手で顔を覆って指の間から見ていたりしていた。


「い、息を吹き込んだら、心臓マッサージをするんだよ」


 顔を赤くして目を逸らしながら亜子が言うと真央はすぐにミーシャに心臓マッサージをする。


「三十回ほどやったら、また息を吹き込んでそれが終わったらまた心臓マッサージを繰り返して」


「わかった」


 心臓マッサージを終えた真央は再び息を吸いミーシャに息を吹き込みそして心臓マッサージを繰り返すのだった。


「う、げほっ!!」


 するとミーシャが息を吹き返す。

 それを見て全員が安堵するのだった。


「あ、れ、わた、し」


「ミーシャぁ~!!」


 ミーシャが目覚めた事で晴香がミーシャに抱き着く。


「はる、か?」


「良かったよミーシャ、心配させないでよー」


「えっと、なに、が?」


「覚えてないミーシャちゃん」


「泳いでる途中で足をつってそのまま溺れてしまったんだ」


 英美里と聖奈がミーシャに起こった事を説明する。


「そう、だった、んだ」


「申し訳ありませんわ、このような事が起きてしまって」


「うう、ん、だい、じょう、ぶ」


 茜が頭を下げて謝罪するがミーシャは特に気にしていないと伝える。


「とにかく無事でよかったわ、宇界さんの早急な人工呼吸のおかげね」


「え?」


「ミーシャちゃんを助けるために宇界さんが人工呼吸をして助けてくれたんだよ」


「早い対応のおかげで助かったな」


「え? え?」


 晴香達の説明を聞いてミーシャは混乱している。

 そしてふと真央と視線が合う。


「無事でよかったよ、ミーシャ」


「え? ま、お、え? じん、こう、こ、きゅう、え?」


 笑って言う真央の顔を見てミーシャは顔が真っ赤になり。


「はう」


 ボッと煙が出てそのままミーシャは目を回して倒れてしまう。


「み、ミーシャ!?」


「きゅう~」


 晴香が揺さぶるがミーシャは目を回して気を失っている。


「おい、どうした? まさか、何か間違ったのか?」


 真央も心配になってミーシャに駆け寄る。


「やはり何か間違いを」


「いや、宇界さん、違うと思うから」


「うん、間違ってはいないけど」


「別の問題だから、ミーシャには色々刺激が強過ぎただけだから」


 晴香達の言葉に他の皆も察したのか頷く者も多くいる。


「そうなのか?」


「大丈夫ですか!?」


 八重が呼びに行ったスタッフが数人駆けつけて来る。


「えっと、意識は戻りましたが、また失いましたわ」


「ええ!?」


 茜の言葉に戸惑うスタッフ達。

 その後は特に何もなく終えるのだったがしばらくミーシャはあの時の事を思い出して恥ずかしくなってしまい晴香達に気を遣われるのであった。




 

読んでいただきありがとうございます。

一応ネットでやり方を見て書きましたが、間違ってたらすみません。

面白かったらブクマと評価をぜひに。

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