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第325話 魔王様一向、観光 ルーグとライオル 2

『ガオオ!!』


「おお、ライオンじゃねえか」


「肉食の動物もいるんだな」


「本当に色々な動物がいるんだな」


 動物園に来たルーグとライオルはそれなりに動物園を楽しんでいる。


「お、あそこで人間の子供達が小さい動物に触ってるぞ」


「ふれあい広場と言って小さい動物に触ったり抱っこしたりする事ができるそうだ」


「俺達も行ってみるか」


 二人はふれあい広場へと向かうのだが。


「何で、俺達の所には一匹も来ねえんだ?」


「動物の本能が感じているのかもしれないな、私達がとんでもない存在と言う事を」


 動物としての生存本能がそうさせているのか二人に近づく動物は一匹も居なかったのだ。

 ふれあう事ができないとわかった二人はすぐにふれあい広場を後にするのだった。


「おお、キリンじゃねえか、首が長いな」


「こっちにはゾウがいるぞ」


 先程のふれあい広場の事などなかった事にしたいのか他の動物を見る事にし

た。


「おい、あそこ見てみろサルがいるぞ」


「あの一番上にいるのがボスと言ったところか」


『ウキー!!』


 ボスと思われるサルが叫ぶと他のサル達はボスの元に集まる。


「おお、ボスが一声上げたら他のも集まったぞ」


「この群れのボスとして定着しているようだな」


「魔物の群れもこんな感じだったな」


「ああ、魔物も動物も我々からしたら強さが違うだけで本質は似ているようなものだからな」


「しっかし、ここの人間達は大したものだなテイマーみたいに契約しているわけでもないのに動物達を大人しくさせて世話をしているし」


「元の世界でもテイマーでない人間達は馬などを育てたりしているがここは馬以外にも色々な動物の世話をしている、しかも我々が見た事ない動物もしっかりと世話ができているから見事なものだ」


「ライオンとかワニとか人間を襲う奴だっているのに全く臆さずに世話をしているからすげーもんだわ」


 二人は感心して動物園で働く人間達を評価する。


「まだ、大して人間界を知っていないのに、これだけでもう人間界の人間の凄さを見た気がするな」


「ああ、俺はもう十分すぎる気になったぜ」


「世界が一つ違うだけで同じ人間でもこうも差が出るとはな」


「もしかしたら俺たち魔族と普通に渡り合える人間がいる世界もあるのかもしれないな」


「そうだな」


 そこからしばらくの間沈黙が流れる。

 そしてルーグが口を開く。


「ライオル殿」


「何だ?」


「我々も人間達とわかり合う事は可能だと思うか?」


 ルーグの言葉ににライオルは黙って続きを聞くのだった。

読んでいただきありがとうございます。

同時に投稿している作品「スキルホルダーの少女達」もよろしくお願いします。

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