第310話 温泉旅行 後編
温泉から上がったレイアとシエラが部屋に戻ると部屋には豪華な料理が用意されていた。
「うわー、豪華な料理ですね」
「どれも旨そうだな」
レイアとシエラは飲み物の蓋を開けお互いにグラスに注いで飲む。
「ぷはー、この一杯最高ですね」
「と言ってもジュースだけどな」
「私達人間界では子供の姿ですからね、元の姿になってもこっちの世界ではお酒は飲まないようにしてますからね」
「酒の匂いがしたら大変だからな」
「まあ、料理は豪華ですから食べましょう」
そう言ってシエラは刺身を一切れ取り食べる。
「んー、マグロの刺し身美味しいですね」
「こっちも旨いぞ」
レイアは肉を食べて言う。
「この天ぷらも美味しいですね」
「この茶わん蒸しと言う食べ物も旨いな」
料理を食べ終えたレイアとシエラはお茶を飲んで一息つく。
「いやー、旅館の料理どれも美味しかったですね」
「そうだな」
「明日の朝食はバイキングだそうですよ」
「好きな物を取って食べられるアレか」
「朝食も楽しみですね」
「夕飯食べたばかりだろ」
シエラの言葉にレイアは苦笑いするのだった。
それからしばらくして二人は夜風呂に入るのだった。
「いやー、明るい内の温泉も良いですが夜もまた良い景色ですね」
「ああ、街の明かりが綺麗に見えるな」
三回目なのでゆっくりと景色を堪能しながら風呂から上がり部屋へと戻るのだった。
それから二人はテレビを見ながら時間を潰し寝る時間となったので布団に入る。
「レイアお姉ちゃん起きてますか?」
「ああ、起きてるぞ」
「では、レイアお姉ちゃん元の世界でシスターズ達から厄介な情報がありました」
「厄介な情報?」
「帝国が妙な動きをしていると言う情報です」
「帝国」
シエラの言葉にレイアも鋭い目つきになる。
「人間の国で最強の軍事力を持っている国家だったな、アイシスも言っていた頻繁に勇者召喚をして手駒にしていると、国王もその子供達もまともな性格じゃないと言っていたな」
「はい、我々魔族から見ても滅ぶべき人間達と思うくらいです」
「それでその帝国がどうかしたのか?」
「何やら武器を大量に入手したりと戦争でも始めるかの準備をしているそうです」
「戦争? どことやる気だ?」
「話によればどうやら私達と戦うとか言ってましたね」
「何だと?」
「どうやって知ったか知りませんがレイアお姉ちゃんが今いない事を知っているみたいですね」
「僕がいないのを知っている? それは妙な話だな人間が何故魔族の情報を知っているとは」
「それともう一つ勇者のいた世界がどうのとか言ってましたね」
「勇者のいた世界この人間界の事か?」
「はい、詳しくはまだ調べている途中ですが何やら良からぬ事を企んでいそうですね」
「密偵が得意な奴等にもやってもらった方が良いな」
「シスターズ達の話ではまだ準備を進めている段階ですぐに攻め込むと言うわけではないそうです」
「そうか、まあ何もしてこないならこちらから何かする気はないがもし向こうが何かするならましてや真理亜に危害を加えるなら容赦はしないがな」
元の世界の帝国が何かをしようとしている情報を聞いたレイアはしばらく様子見をする事を決め話を終えた二人はそのまま眠りにつくのだった。
朝になりレイア達は朝風呂に入りさっぱりしてから朝食のバイキングを食べてから旅館のチェックアウトを行うのだった。
「楽しい旅行でしたね」
「ああ、朝風呂なんか初めてだったが悪くなかったな」
「朝食のバイキングも美味しかったし、さて」
レイアとリズは店の方を向く。
「お土産を買いましょう」
「そうだな」
最後にお土産の温泉饅頭などを買ったりして、電車に乗って帰るのだった。
読んでいただきありがとうございます。
同時に投稿している作品「スキルホルダーの少女達」もよろしくお願いします。