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第307話 当たった

 ある日レイアは、リズに頼まれた買い物をしていた。


「お嬢ちゃん、お使いか? 偉いね、それじゃサービスで福引券三枚やるよ」


 そう言っておじさんがレイアに福引券を三枚渡す。


「これは何だ?」


「ああ、この商店街でやっている福引でなほらあそこに行列ができてるだろ?」


「あのガラガラみたいなものか?」


「おうよ、あの福引の景品も豪華でな、一等がなんと温泉旅行さ」


「それは、豪華だな」


「他にも色々商品があるから良いもの当たると良いな」


「わかった、ありがとう」


 レイアは、おじさんに礼を言って福引をしに行列に並ぶ。

 やがてレイアの番になる。


「はい、三枚だから三回ね」


 レイアは、回す前に景品を見る。


(景品は、一等が温泉宿泊旅行券で、二等が最新式電動自転車で三等がふかふかのベッドで四等が高級肉と本当に豪華だな、それでハズレが飴玉か)


 レイアは、ガラガラに手を置き回す。


(まあ、さっさとやってハズレの飴玉でも食べるか)


 そんな事を思って気楽に回していると、二つの玉は白のハズレだったが最後の一回で金色の玉が出る。


「お」


「ん?」


「大当たりー!! 一等の一泊二日の温泉宿泊旅行券!!」


『おー!!』


「え?」


 カランカランと鈴を鳴らす音を聞いてレイアは、一瞬何が起きてるのかわからないがすぐに自分が当てた事を理解する。


「はい、一等賞だよ、おめでとう」


「・・・・・・マジか」


 レイアは、一等賞を手にもって帰るのだった。

 その日の夜レイアは、マンションでリズに福引で当たった商品を見せる。


「一等賞を当ててしまったんだが」


「温泉旅行ですか、えーと期限は、今月いっぱいですね」


「行くなら今度の土日にしようかと思うんだが、リズ一緒に行くか?」


「構いませんが私以外と言ってみてはいかがでしょうか」


「と言っても誰と行けば良いのか」


「レイアお姉ちゃん、遊びに来ましたよ」


 レイアとリズが話しているとシエラがやって来る。


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「あれ? 二人共どうしました?」


 次の土曜日。


「レイアお姉ちゃんミカン食べます?」


「ああ、貰おうか」


 レイアは、シエラからミカンを一個貰い食べる。

 二人は、今電車に乗って旅館へと向かっている。

 二人で旅行に行く事になったのだがいつもと違う二人がそこにいた。


「レイアお姉ちゃんと二人きりで人間界の旅行は、初めてですね」


「そうだな」


「しかも久しぶりに()()姿()なので誰も知らない所でのんびり楽しみましょうね」


「ああ、そうだな」


 レイアとシエラの姿は、いつも学園に通っている子供の姿ではなく本来の大人の姿なのであった。

 二人の魔王とその右腕の温泉旅行が始まった。





読んでいただきありがとうございます。

同時に投稿している作品「スキルホルダーの少女達」もよろしくお願いします。

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