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第27話 彩音とのコミュニケーション 3 どうすればいいんだ

「ちょっと待て、僕の耳が悪かったのかもしれないからもう一度聞くけど、今真理亜と結婚したいって聞こえたんだが」


 真央は彩音が言った事を冷静に判断しもう一度聞く。

 もしかしたら何かの聞き間違いかもしれないから。


「うん、言ったよ、私真理亜ちゃんと結婚したいもん」


「・・・・・・」


 聞き間違いじゃなかった。

 

「なあ、この国って女の子同士でも結婚できるのか?」


「できないよ」


「わかっているのに結婚したいのか?」


「そうだよ、だって好きなんだもん」


 彩音は恥もなくきっぱり答える。

 その言葉には嘘偽りがない本心だった。


「なあ、この国では女の子同士は結婚できないんだぞ? なのにどうやって結婚する気なんだ?」


「ここじゃなくても結婚できる国はあるからそこで一緒に暮らしたりとか色々あるよ」


「仮にそれができたとしてもそれを許そうとしない人もいるぞ、それに真理亜の気持ちはどうなんだ? 普通に周りからしたらお前はおかしいって思われるかもしれないんだぞ?」


「そんな事言われたってしょうがないじゃん!! 理屈とかそう言うのじゃないんだもん!! 私の感情が真理亜ちゃんを結婚したいほど好きだって思ってしまったんだもん!!」


(これは、どうすればいいんだ)


 真央は完全に困っていた。

 そして新たにわかってしまった。

 真理亜の危険が必ずしも命を狙われるだけではないと言う事を。

 身近にも危険があった事を。

 

(でもこの場合ある意味危険って感じだしそれに傷つけたりなんかして泣かせるわけにもいかないしな、そうすると真理亜も悲しむと思うしそうなると真理亜との関係にもひびが入りそうだし、あーどうすればいいんだ)


 真央はどうすればいいのか考える。

 彩音の意思を聞いても真央は彩音を友達だと思っている。

 だから友達を傷つけずに何か平和的な解決はないかと考える。

 だがこれと言っていい方法が思いつかない。


「なあ、彩音・・・!!」


 何かを言いかけた途端真央は彩音に近づき彩音をしゃがませる。

 すると何かが上を通り抜ける。

 もし真央が動くのが少し遅れてたらそのまま彩音にぶつかっていたかもしれない。


(何だ?)


 真央は後ろを振り向く。

 

「ウウウゥ」


 そこには数匹の犬がいた。







 



読んでいただきありがとうございます。

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