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第24話 真央は皆の質問に答える

「真央ちゃん、おはよう」


「おはよう真理亜」


 学校に着くと真理亜が朝の挨拶をしてきたので真央も挨拶をする。


「おはよう」


「おう、真央おはよう」


「おはようございます」


「うん、おはよう」


 彩音、沙月、唯も続けて挨拶をしてきたので真央も続けて挨拶をする。

 挨拶をしてくれることにどことなく真央は嬉しく感じていた。

 今日も真央は学園生活をするのであった。


「昨日は聞けなかったけど真央の事を知りたいな」


「そうですね、お友達になったのですからもっと真央さんの事を知りたいですね」


「良いけど何が知りたいんだ?」


 自分の事を知りたいと言う沙月達に真央は問う。


「じゃあ真央ちゃんって引っ越す前はどこに住んでいたの?」


「こことは違う世界」・・・何て言える訳がない真央は彩音の質問に少し考えて。


「この国じゃない場所」


 と答えるのであった。


「外国に住んでいたのか? アメリカとか?」


「いや、多分言ってもそれどこって感じの場所」


 真央は沙月の問いに何とかごまかすように答える。


「そうか、どんな国なんだ?」


「そうだな・・・・・・」


 真央は自分の住んでいた場所を思い返し。


「たまに敵が攻め込んだりして来てそれを迎え撃ったりして敵を追い返したりしていたな」


 真央の答えに全員が固まる。


「アンタのいた国、戦争でもしてんのか?」


「確かにいまだに戦争している国があるとは聞いた事がありますが」


「そこに住んでいた子に出会ったのは初めてだよ」


「でも、この国に引っ越して来て良かったね、そんな危ない国にいたら大変だよ」


「ああ、まあ、そうだな」


「では違う質問をしますね?」


 あまりにも衝撃的な話だったから唯が切り替えて別の質問をする。


「真央さんは何人家族ですか?」


「ええと、父と母と姉と僕で四人家族だけど」


「じゃあ家族で引っ越して来たんですね?」


「いや、僕だけだけど」


「「「「え?」」」」


 真央の答えに皆が疑問に思う。


「ちょ、ちょっと待てアンタお父さんとお母さんとお姉さんはどうしたんだ?」


「父と母は僕が小さい頃に亡くなって姉も数年前に亡くなったんだ」


「「「「・・・・・・」」」」


 真央の答えにまた全員が固まる。


「そ、その、ごめん知らなかったとは言え軽はずみに聞いてしまって」


「私もごめんなさい」


 真央に辛い事を思い出させるような事を聞いてしまった事に罪悪感を感じた沙月と唯は謝罪する。

 真理亜と彩音も何だか悲しそうな顔をしている。


「いや、気にしなくていいし謝る必要もないさ」


「でも」


「僕が小さい頃の事だしいつまでも落ち込んでいられないしちゃんと受け止めているから、だからそんなに気にしないでくれ」


「真央、アンタ強いな」


「私だったら耐えられないよ」


 気落ちしている皆を見て真央もどこか申し訳ない気持ちになった。


「真央ちゃん、本当に大丈夫?」


 真理亜が真央に聞く。

 その顔はとても心配そうな顔をしていた。


「大丈夫だよ、真理亜」


 真央は笑って真理亜に答える。


「僕は大丈夫だから本当に大丈夫じゃなくなったらその時はちゃんと皆に言うから」


 そう言って真央は真理亜の頭を撫でて笑いかける。


「ま、真央ちゃん」


「あ、すまない急にこんな事して迷惑だったな」


「ううん、良いよそれに何だかわからないけど真央ちゃんに頭撫でられると安心するんだ」


 真理亜は笑顔で答える。

 それを見て真央も笑っていた。


「むむむ・・・真理亜ちゃんとあんなに仲良く・・・むう」


「何嫉妬してんだお前は?」


「ふふふ、暗い雰囲気もなくなって良かったです」


 それからも色々な質問に真央は答える。

 そんな何気ない事が真央にとっては、よりも嬉しく楽しい事だった。


 

 








 



 







 










 

 

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