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第234話 運動会 19 リレー 2

 運動会最後の競技リレー。

 五人一組でバトンを渡し最後の一人がゴールしたら決まる。

 

「じゃあ、真央姉さん、私はこっちだから」


「ああ、頑張ろう」


「任せなさい」


 真央達の組は彩音が第四走者、真央がアンカーである。

 二人は、それぞれの位置に着く。


「あら、わたくしの相手はあなたですの?」


「あ」

 

 彩音が相対しているのは茜だった。

 彼女は白組の第四走者である。


「正直ここまで拮抗したのは予想外でしたわ、中々やりますわね」


「さっちゃんが言ってたでしょ、去年とは違うって」


「ええ、その通りですわ、ですが今年もわたくし達が勝ちますわ」


「私達だって負けないよ」


 彩音は真剣な顔で答えるのだった。


「宇海さんだったよね?」


「ん?」


 一方こちらでは真央と亜子から聞いた石原弘美が相対していた。


「あなたの事は見させてもらった、本当に凄い運動神経だと思うわ」


「それはどうも」


「でも、勝つのは私よ」


 弘美は真剣な顔で真央に言う。


「僕も負けるつもりはない」


「そうね、勝負よ」


 真央と弘美も自分の位置に着くのだった。


「位置について、よーい」


 パンっと音が鳴り一斉に走り出す。


『さあ、一斉にスタートしました』


 真央達の組と茜の組が先頭に出ているが第一走者は白組の方が僅かにリードしたまま第二走者にバトンが渡る。

 続く第二走者は紅組が追い越しそのまま第三走者に渡されるが走り出した途中でバランスを崩してしまうが何とか転ぶのは阻止したがその隙に白組が追い抜いてしまう。


「あそこで転びそうになってしまったのは運が悪かったですわね、ですが勝負は時の運とも言いますわ、それにかなりの差がついてしまい残るはわたくしと陸上クラブのエース石原さんですわ、いくら宇界さんが速くてもわたくしがさらに引き離してしまえば追いつくのは難しいですわ、もはや勝負ありましたわね」


 茜は勝利を確信する。


「確かに真央姉さんは運動神経も良いし私なんて眼中にないかもしれないけどさ、あまり舐めてると痛い目見るよ」


 彩音は真剣な顔で茜に言う。


「別に舐めていませんわ、あなたも運動神経が良い事は承知しておりますし」


 白組の第三走者が近づいて来たので、茜は走る体制に入る。


「わたくしは眼中にないからと言って決して手を抜く方ではありませんわ、相手が誰であろうと常に全力でお相手致しますわ!!」


 茜はバトンを受け取り走り出した。

 やがて少し遅れて紅


「私に任せなさい」


 彩音はバトンを受け取り走り出す。


(これだけの差が開けば勝ったも同然ですわね)


 茜は勝利を確信したその時。


「うおおおおおおおおおおー!!」


 後ろから叫び声を上げる彩音が迫っていた。

読んでいただきありがとうございます。

同時に投稿している作品「Sランク冒険者の彼女が高ランクの魔物の討伐依頼を受ける理由」もよろしくお願いします。

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