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第218話 運動会 3 パン食い競争

新年明けましておめでとうございます。

2021年最初の投稿です。

 続いての競技は二年生によるパン食い競争だった。

 この競技では雪音が出場するようだ。


「雪音ちゃん、頑張ってね」


「おお、任せろ」


 美優の応援を受けて雪音はスタート地点に着く。

 ちなみに雪音と美優も紅組である。


「雪音、頑張れー!!」


「おおー!! あや姉!! 頑張るぞー!!」


 彩音の応援に気づいた雪音は両腕を上げて答える。


「あの吊るされてるパンを食うのか」


「正確には口にくわえたままゴールすれば良いんだ」


「パンをくわえる時はジャンプして口で取らないとダメですからね、手を使ったら反則になってしまいます」


「なるほど」


『さあ、位置に着きました』


『ちなみに、吊るされてるパンはコンビニで買ったのをそのままの状態で吊るしてますので、衛生上問題もありませんし、アンパン、ジャムパン、クリームパンの三つがありますので、好きなパンを取ってください、早い者勝ちです』


「位置について、よーい」


 パン。

 雪音は全力で走り出す。

 雪音も彩音と同じように運動神経は良いので一位のまま進んでいく。

 そして吊るされたパンが近づいて来る。


「うおー!!」


 掛け声と共に雪音は思いっきりジャンプする。

 そしてパンにかぶりつく。


「はむっ!! んんー!!」


 三つのパンの内ジャムパンを口にくわえたまま走り出しそのままゴールする。


「おお、雪音一位になった」


「さすが私の妹、見事な走りだったぞ」


「どう言う立場だお前は?」


「姉の立場だよ、さっちゃん」


「勝利の後のジャムパンは格別だぞ!!」


 ジャムパンを食べながら雪音は言う。


「雪音ちゃん、お昼前に食べて良いの?」


 美優が心配そうに言う。


「持っていても仕方ないから食べるぞ、それにこの後も動くから問題ないぞ」


「そうなんだ」


「でも確かにそうだな、じゃあ美優に半分上げるぞ」


 雪音はジャムパンを半分にして美優に渡す。


「え、あ、ありがとう」


 美優はジャムパンを受け取り食べる。


「一人で食べるより一緒に食べた方が旨いな」


「うん、そうだね」


 二人は笑い合っていた。

 そんな微笑ましい光景もありながら次の競技が始まっていた。






読んでいただきありがとうございます。

同時に投稿している作品「Sランク冒険者の彼女が高ランクの魔物の討伐依頼を受ける理由」もよろしくお願いします。

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