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第201話 魔王のお泊り 10 真理亜の家

 朝を迎え朝食を食べ終えた真央は、唯の家を出て行く。


「お世話になりました」


「いえいえ、また、いらしてくださいね」


「真央ちゃん、いつでも遊びに来て良いからね」


「真央のお嬢、また来る日をお待ちしております」


『お待ちしております!!』


「では、真央さんまた」


「ああ」


 真央は、唯の家を出て行き。

 マンションに戻るのだった。

 部屋に戻り、お泊り道具を一式新しくして、部屋の鍵を閉め外にでると、真理亜の家の車が止まっていた。


「お迎えに上がりました」


 車から木村が出て来る。


「よろしくお願いします」


 真央は、車に乗り真理亜の家に向かうのだった。


「ところで、レイア様」


「どうした、アラン?」


 木村は、真央の事をレイアと呼び話す。

 木村は、レイアの世界にいたアランと言う名の村人だったので、レイアとも知り合いなので、レイアと呼んでも不思議では、ないのである。

 ましてや今は、二人きりなので問題ないのである。


「その、前から言おうと思っていた事なのですが、お嬢様が誘拐された日から少ししてでしょうか、屋敷の外で強い魔力を感じるのですが、特にそこにいるだけで何もしてこないのですが、何か知っていますか?」


「あー、多分それは、シエラのレイアシスターズだと思うな」


「何ですか、それは?」


「ああ、それは」


 レイアは、アランにレイアシスターズについて話した。


「つまり、その方達は、お嬢様の護衛をしているだけと言う事ですか?」


「そう言う事だ、真理亜の護衛だから気にしなくて大丈夫だ」


「それなら、安心しました」


 そうして話をしているうちに真理亜の家に到着した。


「では、荷物をお持ちします」


 木村は、そう言い真央の荷物を持ち。

 真央は、真理亜の家に入るのだった。


「いらっしゃい、真央ちゃん」


 真理亜が出迎える。


「ああ、今日一日お世話になるよ」


「うん」


「真央様、ようこそおいでくださいました、旦那様と奥様は、お仕事に行かれていて帰りは、夕方になると思われます」


「そうですか、では、その時に挨拶しますね、あ、これリズからです」


 真央は、小森にお菓子を渡す。


「これは、ありがとうございます、早速お茶と一緒に出しましょう」


「真央ちゃん、行こう」


「ああ」


 真央は、真理亜について行くのだった。


「改めて見ると凄く広い家だな」


「うん、噴水があって、周りに花壇があるなんて本当に漫画以外で見るのは、初めてだよ」


 真央と真理亜は、外にある噴水広場でお茶をしていた。

 小森が入れた紅茶とお菓子は、先程真央が小森に渡した物である。


「この、お菓子美味しいね」


「そうか、確かに少し高いお店で買った物だけど真理亜の家ならもっと高いお菓子を食べてるんじゃないのか?」


「うーんでも、学園から帰った時は、夕飯も近いからお菓子なんて食べられないし、休みの時だってそんなにお茶してるわけじゃないよ」


「そうなのか?」


「うん、真央ちゃんとかお友達が来た時くらいだよ」


「後は、私が帰って来た時ね」


 いつからいたのか、真理亜の義姉翔子が一緒に紅茶を飲んでいた。


「翔子さん」


「やあ、真央ちゃん久しぶりね」


「今日一日、お世話になります」


「うん、真理亜から聞いてるから大丈夫よ、それより海の時は、ごめんね、あまりにも楽しみだったからついはしゃいじゃって」


「いえ、足は、もう大丈夫なんですか?」


「うん、大丈夫よ、それより私がいけなくなった代わりに真央ちゃんの所の使用人さん達が保護者として付き添いしてくれたって聞いたから、ありがとうね」


「いえ、ちょうど僕の様子を見に来てくれたので良かったです」


「お姉様、いつからいたのですか?」


「ふっふっふう、真理亜と一緒にいる間は、真理亜のいる所にお姉ちゃんありよ」


 翔子は、自信満々に言う。


「とても、答えになっていないような」


「細かい事は、気にしないの、お姉ちゃんが凄いって事がわかれば良いのよ」


「そう言うものなのですか?」


「そう言うものなのよ」


 真央達は、お茶を楽しみながら優雅な一時を送り、その後は、屋敷の中を一通り歩き色々な部屋に入ったりした。


 魔法の図書館かと思えるような広い書物庫。

 色々な珍しい高価な物が展示されている部屋。

 様々なゲームができる遊戯場。

 挙句の果てには、映画が見れる大スクリーン。


「凄いな、真理亜の家は」


「そうだよね、私何でこの家に住めているんだろうって思ってるんだ」


「この家は、元々お爺様が色々と楽しむために建ててね、それを父さんが受け継いだって感じなのよ、いずれは、私か真理亜が継ぐ事になるけど、私は、海外で過ごしているからどっちかと言ったら真理亜かもね」


「んん~、そう言う話をされてもピンと来ないな」


「まだ子供だからね、大丈夫まだ先の話だからその時どうなるかもわからないしね、今は、まだ何もわからなくて良いわよ」


「はい、お姉様」


「お嬢様方」


 話をしていると小森が呼びに来る。


「食事の用意ができました、旦那様方もお帰りになられています、先に食卓にて待っておられます」


「あら、もうそんな時間? じゃあ真理亜、真央ちゃん行きましょう」


「「はい」」


 真央達は、食卓に向かおうとするが真央が立ち止まる。


「すみません、少しお手洗いに行きたいので先に行っていてください」


「それなら、私がお供します」


「一人で大丈夫です、場所は、覚えているので」


「ですが」


「私がお供しますよ」


 小森と共に来た木村が答える。


「君は、お嬢様方を先に旦那様方の所にお連れして、ここは、私が」


「わかりました、旦那様方には、説明しておきますので真央様は、任せました」


 小森の言葉に木村は、頷いて答える。


「真央ちゃん、先に行ってるね」


「ああ」


 真央は、真理亜に手を振って答える。

 真理亜達は、先に食卓へと向かうのだった。


「さてとアラン、どこか人目のつかない場所は、ないか?」


「それでしたらこちらに」


 アランは、レイアを屋敷で人目のつかない場所に案内する。


「ここで良いか、シエラから聞いている、姿を見せろ」


 レイアの言葉に反応するように三人の少女が現れた。


「お久しぶりです、レイア姉上」


 そう言い、少女達は、レイアに跪くのだった。




読んでいただきありがとうございます。

同時に投稿している作品「Sランク冒険者の彼女が高ランクの魔物討伐依頼を受ける理由」もよろしくお願いします。

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