表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
174/459

第169話 夏だ!!海だ!! 2 真理亜の凄い才能

「「「「今日は、よろしくお願いします」」」」


 真理亜達は、お世話になる真央の使用人達に挨拶をする。


「こちらこそ、よろしくお願いします」


 竜上の言葉と共に他の使用人達も頭を下げ頷く。


「さて、電車が来ますから皆さん乗りますよ」


 リズに言われ全員電車に乗り目的地に行くのだった。

 目的の駅で降り少し歩いて行き別荘に着くのだった。


「おおう、正に別荘だな」


「想像通りの形ですね」


「荷物は、我々が持って行きますので、皆さんは、着替えて海に行って構いませんよ」


「あ、じゃあお願いします」


 水木に言われ真理亜達は、荷物を預け先に着替えに行くのだった。

 この時唯が真央に向けてもの凄く目を光らせていたのは、気のせいだろうか。

 そして、水着に着替えた真央達は、海に行くのだった。


「海か、本当に広いな」


「真央ちゃん、お待たせ」


 先についていた真央の後で水着に着替えた真理亜が来る。


「うわー、真理亜ちゃんかわいい」


「ああ、似合ってるぞその水着」


「えへへ、ありがとう」


「全員来たな」


「では、早速遊びましょう」


「じゃあ、泳ごう!!」


「おい待て、彩音準備体操しろ!!」


 すぐに行こうとした彩音を沙月が止め準備体操をさせる。

 そして真央達も準備体操をするのだった。

 それから、泳いだりするだけでなく他にも色々するのだった。


「真央ちゃん、少し左だよ」


「真央姉さん、そのまま真っ直ぐ、真っ直ぐ」


「真央、もうすぐだ」


「真央さん、そこで思いっきり振り下ろしてください」


「フッ」


 真理亜達の指示を聞き、真央は、棒を思いっきり振り下ろす。

 振り下ろした後すぐに目隠しを外し確認する。

 するとスイカは、見事に割れていて全員が拍手をしていた。

 スイカは、その後美味しくいただきました。


「じゃあ、アレやってみるか」


「アレって何ですか?」


「ほら、よくアニメとかにもあるだろ、なんか寝た人の上に砂を乗せて芸術的な作品を作るアレ」


「ああ、アレですね、男性だと砂で顔以外を女性の体の形にするとかの」


「そう、アレだ」


「でもモデルは、どうするのですか?」


「この中でこう言う系にぴったりと言えば・・・・・・」


「・・・・・・え?」


 全員の目線が彩音に向いていた。


「さっちゃん、初めてだから優しくしてね」


「変な言い方するな」


「あ、できれば超筋肉マッチョな体にしてほしい」


「無茶な要望だな」


「とりあえず作って見ましょう」


 真央達は、彩音の体の上に砂を乗せて試行錯誤する。

 だが中々うまくできないでいた。


「頭では、どう言う形なのかわかってるが」


「いざ、形にすると難しいよな」


「頭と手を動かすのは、別ですからね」


「ところで真理亜は、どこだ?」


 真央は、真理亜がいない事に気づき辺りを見渡す。


「そう言えば、いないな」


「真理亜さんならあそこにいますけど」


 唯が指さした方を見る。

 すると真理亜がしゃがんで何かをしていた。

 気になって真央は、真理亜の元に向かう。


「真理亜、何をしているんだ?」


「えっとね、こんなにたくさん砂があるから砂のお城を作ろうと思ったの」


「そうか、どんな感じだ?」


「うーん、なんかうまくできなくて、結構大変だよ」


「そうか、見ても良いか?」


「まだできてないけど、良いよ」


 真理亜の許可を得て真央は、真理亜の作った砂の城を見る。

 そして真央は、固まった。


「・・・・・・」


 真央は、言葉が出なかった。

 そして、遅れて来た沙月と唯も真理亜の砂の城を見て。


「「・・・・・・」」


 声が出ないで固まっていた。


「やっぱり、下手だよね、恥ずかしいから崩すね」


「待て、真理亜!!」


「真理亜、待つんだ!!」


「真理亜さん、崩しちゃダメです!!」


「え?」


 真理亜が砂の城を崩そうとするが、真央達が必死な顔で止める。


「真理亜、アンタそのできで崩すのか?」


「真理亜さん本気で言ってるのですか?」


「え? だってうまくできてないし、皆も声が出ない程、下手って事じゃないの?」


「真理亜それは、逆だあまりにも()()()()()()()()()声が出なかったんだ」


 真央の言葉に沙月と唯も頷く。

 そう、真理亜の作った砂の城は、あまりにも完成度が高かったのだ。

 子供が砂の山を作って旗を立てた砂の城とは、全く違いどこからどう見ても完璧に城そのものだったのだ。

 百人に聞けば百人が城と答える程の完成度だったのだ。


「驚いたな」


「ええ、まさか真理亜さんにこんな凄い才能があったなんて」


「そんなに凄いの?」


「ああ、間違いなく凄い、僕が保証する」


「そうかな、えへへ」


「待てよ、真理亜のこの才能なら」


「あ、確かに真理亜さんのこの才能なら」


 沙月と唯が何かを思いつく。


「真理亜、ちょっと来てくれないか」


「真理亜さんの力が必要なんです」


「え?」


 真理亜は、よくわからないまま沙月と唯に連れて行かれるのだった。

 そして彩音がいた場所に戻って来るが。


「うう~、皆どこ行ってたの? 私一人置き去りにして~」


 そこには、一人ぼっちでいた彩音が泣いていた。


「ああ、悪いちょっと真理亜の凄い才能を目の当たりにしてな」


「え? 何? 真理亜ちゃんの凄い才能って? 何?」


「後で教えますから、真理亜さんさっき言ったようにお願いします」


「うん、良いよ」


 真理亜は、彩音の上に乗っている砂の形を整えていく。


「えっと、ここをこうしてっと」


 真理亜は、黙々と作業を進めていく。

 そして彩音は、水着姿の真理亜を間近で見られて幸せそうな顔をしていた。

 

「これで良いかな?」


 真理亜の作業が終わった。

 見るとそこには、超筋肉マッチョな造形ができていた。

 しかもかなりリアルな形である。


「凄い」


「これは、写真に撮りたいですね」


「え? どんな感じにできたの? 私見えないからわからないよ」


「ほう、これは、見事ですね」


「ああ、この肉体の形といい、細かい部分といい」


「正に芸術ですな」


 ここで真央の使用人の男性陣が見て素直な感想を言う。


「確かにこれは、凄いな」


「マリア様には、芸術の才能がありますね」


 ゼナとリゼも素直な感想を言う。


「えっと、ありがとうございます」


 褒められて真理亜は、照れるのであった。


「そう言えば、レイラ様もこう言った芸術的センスがありましたよ」


 小声でリズは、レイアに言う。


「なるほど、やはり親子だな」


 レイアは、笑って言うのだった。

 ちなみに真理亜の芸術作品は、この後写真に撮り、彩音は、真理亜の砂の城を見て凄い凄いと連呼するのだった。


 





 


 

読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ