第11話 魔王は人間界へ
ついに魔王レイアは人間界へ行くためにリズに転移魔法の準備をさせる。
「レイア様、準備ができました」
「わかった、それじゃいってくる」
リズの準備ができたのでレイアは幹部やアイシス達に行く事を伝える。
「いってらっしゃいませ、レイア様」
「こっちは俺達に¥に任せてください」
「私がご一緒できれば良かったのですが、お母様が行かれるのなら大丈夫ですね」
「リゼ、そのかわり城内の手入れをしっかりとやるのですよ」
「はい、お母様お任せください私と私の率いるメイド達がしっかりとやりますので」
「レイア様、今ここにいない者達には我々から伝えておきます」
「ああ、ライム頼む」
「はい、お任せください」
幹部達との話を終えたレイアはアイシスとノルンの所に行く。
「いってくる」
「ええ、いってらっしゃい私も色々やっておくから」
「色々?」
「ええそうよ、アンタがいなくなったのを機に他の女神や神達が馬鹿な事をしないように色々と言い聞かせないといけないからね、まあ、私こう見えても女神族の中でもかなり上の立場だから心配しなくていいわ」
「そうか、何かすまないな」
「いいよ気にしなくて、アンタを本気で敵に回さないようにするためだから結局自分のためでもあるんだから」
「そうか」
アイシスとの会話を終え次はノルンに顔を向ける。
「レイアさん、いってらっしゃい」
「ああ、いってくるよ」
簡単な挨拶だがノルンにレイアは笑って答える。
きっとこれからはアイシスと同じように良い友人関係を築けるだろう。
「それじゃ、いってくる」
レイアはそう言いながらリズと共に空間の中に入っていった。
~side人間界~
「さて、ついたな」
「はい、しかしどうしてこの場所に転移したのですか?」
リズが疑問を口にする。
レイア達が転移した場所は人気のない路地裏だったからである。
「人目のない所と言うのも理由だが、姉貴が人間界の事を話していた時の事を思い出したんだ」
「レイラ様が?」
「ああ、姉貴が言っていたんだもし人間界で暮らすような事があったらここに来ると良いと」
レイラが人間界で暮らす時にレイアにも人間界に行って暮らすような事があったら最初に行くと良い場所があると言う事を思い出しリズにこの場所に転移するように指示を出していたのだ。
「まさか本当にここで暮らす事になるとはな、行くぞリズ、姉貴の話だと確かこっちだ」
「はい」
移動するレイアの後をついていくリズ。
進んでいくとやがて一つの扉があった。
その扉を開けると何かの店のような雰囲気があり一人の男性が座っていた。
「いらっしゃいまぜ、おや、これはまたとんでない方が来ましたね」
男性はレイアを見た途端に驚く。
「お前か? イゴールと言う魔族は?」
レイアは男性に向かってそう問いかけた。
読んでいただきありがとうございます。
いよいよ人間界に来ました。
レイアはイゴールと言う魔族に会って何をするのでしょうか?
気になりますがそれはまた次回です。